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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

昭和史最大のタブーを書いた週刊朝日の真意
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2013年5月24日第371号 ■   ==============================================================      昭和史最大のタブーを書いた週刊朝日の真意      ==============================================================  発売中の週刊朝日5月31日号に驚くべき特集記事が掲載された。  それは昭和史最大のタブーと言って過言でない昭和天皇と日米安全保障条約成立のかかわり合いである。  週刊朝日のその記事の要旨は以下の通りである。  自分自身の生命はおろか天皇制最大の危機を目の前にした昭和天皇は、日本占領を成功させて大統領選への跳躍台にしようとしていたマッカーサーと利害が一致し、極東国際軍事裁判(東京裁判)と憲法9条の戦争放棄によって危機を乗り切った(筆者註:日本の占領を成功させるには神の子孫である天皇を活用することが必要と判断したマッカーサーは、東條英機らA級戦犯に戦争責任をかぶせ昭和天皇を免責するとともに、戦争放棄(武装解除)と象徴天皇制を新憲法に盛り込むことによって戦後の日本を他の同盟国に認めさせた)。  しかし昭和天皇にはもう一つ脅威があった。それは共産主義との冷戦である(筆者註:共産化の脅威はそのまま天皇制の脅威でもある)。そのため米軍の駐留が必要と考えた昭和天皇はマッカーサーにそれを要請するが当時のマッカーサーは憲法9条こそ(つまり非武装中立こそ)日本を守ってくれると説いた。たまりかねた昭和天皇は自分を戦争責任から救ってくれたマッカーサーを見限って冷戦思考のジョン・フォスター・ダレス(後に国務長官)と直取引し米軍駐留を受け入れを吉田茂首相に急がせた。ダレスと昭和天皇の考えは一致し、吉田は疎んじられた。吉田には選択の余地はなかった。日米安保条約に不本意であった吉田は、講和条約締結(同時に日米安保条約を締結することになる)の全権代表として渡米することを拒んだが、嫌がる吉田を最後に翻意させたのもまた昭和天皇であった。  以上のような戦後史のタブーは、断片的に語られることはあったが、はじめて体系的に指摘したが豊下楢彦元関西大学教授である。  私もこの史実を、外務省を去った後にはじめて豊下教授の著作で知った。  そしてその功績と、その著作の衝撃さについてあらゆる機会に指摘してきた。  しかし、その史実はあたかもタブーの如く、豊下教授の名とその著作は今日までメディアから封印されてきた。  そして突然の週刊朝日の特集記事である。  この週刊朝日の記事を書いた佐藤章という記者は、多くの著書を引用しながら日米安保条約に固執した昭和天皇の実像を描いているが、豊下教授の指摘を真っ先に引用している。  この史実は、知る人は知っている。  しかし、メディアに封印されてきた故に、一般国民はほとんど知らない。  それを週刊朝日という一般国民向けの週刊誌がここまで書いたのだ。  新憲法下で象徴天皇となった昭和天皇が、戦後の日本を形作るという最大の政治行為に積極的に関与していた事だけでも驚きであるのに、右翼が崇拝する天皇が、売国的な対米従属の日米安保体制を、米国と一緒に作ったというのである。  あの吉田茂さえも反対していた米軍駐留を、誰よりも率先して望んだのである。  自分を守ってくれた憲法9条と矛盾する日米安保条約を優先したのである。  なぜ週刊朝日はこのタイミングでタブーともいえるこのような史実を国民に知らせようとしたのだろうか。  週刊朝日の親会社である朝日新聞はそれを認めたのだろうか。  その真意についてては多くの解釈が成り立つ。  ひとつだけはっきりしている事は、いま日本は戦後70年を前にして大きな曲がり角に直面してるということである。  それにどう対応していけばいいか、誰も、すなわち指導者の、有識者も、メディアも、国民も、わからないまま、意見の一致を見ないまま、漂流しているということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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