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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

外務官僚に拉致問題を委ねる安倍首相の大失敗
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2013年5月23日第368号 ■   ==============================================================     外務官僚に拉致問題を委ねる安倍首相の大失敗      ==============================================================  きょう5月23日の毎日新聞が報じている。政府は課長級の日朝政府間協議を近くモンゴルで再開する検討に入ったと。  この報道を見て即座に私は安倍首相による拉致問題の解決は無理だと思った。  米国に顔を向けた外務官僚の発想では日朝国交正常化と拉致問題の包括的解決はありえないからだ。  しかも首脳レベルの政治決断が不可欠というのに課長レベルの協議から始めるのだ。  もとも木阿弥だ。  一体安倍首相は何を考えているのだろうか。  その私の疑問に見事に答えてくれる検証記事がきょう発売の週刊文春5月30日号に掲載されていた。  今度の飯島訪朝の舞台裏についてはそのうち週刊紙が一斉に書くだろうが、この早いタイミングでここまでの検証記事を特集した週刊文春を私は高く評価する。  「本誌だから書ける 飯島訪朝『全真相』」という記事の要旨はこうだ。  今回の訪朝は菅官房長官と飯島氏のラインで進められた。  安倍首相は当初余り乗り気ではなかったが菅官房長官に説得された。  外務省はもとより、官邸の拉致問題対策本部にも、北村滋内閣情報官にも、杉田和博内閣官房副長官(警察庁OB)にも知らされていなかった。  なぜ飯島密使だったのか。朝鮮総連ルートによる飯島氏への接触があり、朝鮮総連本部の競売問題が主要議題であったからだ。  今回の飯島訪朝は野田政権の時から伏線があり、一時は野田首相が拉致問題の進展を総選挙の目玉に据えようと考えていた。その取引材料が総連本部の売却問題だった。それが昨年12月の北朝鮮のミサイル発射で頓挫した。  その継続を北朝鮮側が持ちかけてきた。  これは、中国が冷たくするなら、日朝国交正常化で日本から賠償を求めるぞ、という北朝鮮の中国に対するメッセージだ。  北朝鮮側には一部のあらたな拉致被害者の日本帰国をちらつかせて、拉致問題の解決と日朝国交正常化を図るという思惑があった・・・  この文春の記事がどこまで正確であるかはもちろん分からない。  しかし、密使の筈が北朝鮮の公表で公けになったことからすべてが狂ってきた。  米国が怒り、外務官僚が怒り、外務省幹部と飯島参与が「罵り合い」をやる始末だ(5月23日日刊ゲンダイ)  飯島氏は自分の任務は終った、自分の再訪朝は100%ない、といって、後は安倍首相の判断だと早々と逃げた。  そんな中で、安倍首相が指導力を発揮しようとする気配は見えない。  飯島氏との面談は菅官房長からの電話連絡を受けた後に30分話しただけだ。  安倍側近の古屋圭司拉致担当相は「拉致被害者の無事帰国の実現なくして、いかなる人道援助も行なわない」と言っている(5月23日毎日)  こんな事を言っていれば何時までたっても日朝協議は進まない。  すでに北朝鮮はそんな日本を見越して中国との関係修復に乗り出した。  もはや飯島訪朝の目的は終ったといわんばかりだ。  まさしく飯島訪朝が対中カードとして北朝鮮に利用された如くだ。  安倍首相はこのまま外務官僚主導の日朝協議にゆだねて米中韓の巻き返しの前に敗北するような気がする(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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