□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年4月27日第303号 ■ ============================================================== 安倍保守主義は国民放棄の裏返しだと喝破した片山杜秀教授 ============================================================== 目からうろこの落ちる思いで読んだ記事を紹介したい。 きょう4月27日の朝日新聞オピニオン欄に掲載されている片山杜秀という慶応大学教授(政治思想史)のインタビュー記事がそれである。 その中で片山氏は安倍首相のいわゆる国家主義的な言動は、伝統的な保守主義ではなく、むしろ国民国家を捨てる新自由主義の裏返しである、と次のように分析してみせる。 「日本という国は明治以来、天皇の下で国民統合が図られてきました。革命が起きて天皇制がつぶれたり、共和国になったりすることをずっと怖がってきて、社会主義や共産主義を抑圧しようと幸徳秋水を殺し、大杉栄を殺し、治安維持法を制定し、その一方で国民に不満を持たせないように、食わせるための努力をしてきた。社会党や共産党よりも天皇を仰ぐ私たち保守の方が皆さんを食わせますよ、と実際に札ビラを見せながらやってきたのが戦後の自民党で、池田勇人の所得倍増はその典型です。しかし今の安倍政権はそういう保守ではもはやない。税金や徴兵など、国民に犠牲を強いるかわりに後々までちゃんと面倒みるよ、というのが国民国家ですが、安倍政権の国家観はすでにそこからズレていっています・・・安倍政権が主権や国防軍、日の丸、君が代といったナショナルなシンボルをやたらと強調するのは『もう国は国民の面倒はみない。それぞれ勝手に生きてくれ』という、政権の新自由主義的なスタンスと表裏の関係にあります・・・実に『安上がり』な国民統合の仕掛けですね・・・」 すなわち以前のようにお金をバラまけないのなら、とりあえず精神で国民の統合をはかるしかない。「俺たちは日本人だ」という雰囲気を盛り上げ、つらい目にあっている人ほど持っている「連帯したい」という感情を糾合し、文句を言わせないようにしているだ、と片山氏は喝破しているのだ。 彼はさらに言う。オールド左翼は「家族は助け合わなければならない」という条項を新設する自民党の改憲案を、「天皇を家長とする家族主義的国家の復活だ」と批判するがまったくのピントはずれで、これは家族で助け合ってくれれば安上がりだからだ、と。 彼はまた、安倍政権を礼賛してる右寄りの人たちは、実は自分たちも切り捨てられる側にいることに気づいて欲しいと言う。 要するに右よりも左よりも安倍新自由主義政権にうまくごまかされてしまっているというのである。 アベノミックスで踊れや踊れ、といい、でもその後は自助だよ、知らないよと開き直るのが日本における新しい統治パターンだ。もはや日本は国民国家でないという。 そう言われれば妙に納得させられる気分のなる(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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