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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

日中軍事衝突と日米同盟の自壊
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2013年4月23日第292号 ■   ==============================================================     日中軍事衝突と日米同盟の自壊      ==============================================================  さる4月15日に私が沖縄に大田元知事をたずねて話し合った時、いまの安倍政権の外交・安保政策をどう思うかという私に問いに対し、太田知事は戦争を起こそうとしているのではないか、と言下に答えた。  その時は衝撃を覚えたものだが、きょう4月24日の新聞に踊る記事をながめながらそうかも知れないと思わざるを得ない。  超党派の議異連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」のこれまでの記録の中では最多という168人の議員の靖国参拝を許しておきながら、反発する中韓に対し、配慮する必要はない、と切って捨てる安倍政権。  96条改憲を参院選の争点にすると公言し、その後は9条を変えて国防軍を設置しようとする安倍自民党。  極めつけは、領海侵犯を繰り返す中国公船に対し、「領海に入って上陸しようとする試みには断固たる対処をしている」と23日の参院予算委員会で安倍首相が語気を強めたことだ(4月24日日経)。  繰り返される中国公船の領海侵犯に断固たる姿勢を貫くのは正しい。  しかしそれは戦後の国際法にのっとった正しい対応でなくてはならない。  正しい対応とは何か。  それは、中国と尖閣問題について、これ以上対立をエスカレートさせないように一刻も早く話し合うことだ。  それに中国が応じないようであれば、「紛争を軍事力、もしくは軍事的威嚇で解決しようとする」事を禁じる国連憲章に従い、国連安保理緊急会合の召集を求め、世界の目の前で中国のこれ以上の領海侵犯をやめさせることだ。  そのカギは米国が握っている。  米国が日中のこれ以上の対立を避けたいと思うのなら、「日中双方に自粛を求める」などというおためごかしを繰り返して日中双方の関係悪化を放置するのではなく、中国を国連安保理の場に出てくるようにすることだ。日本は米国にその事を認めるべきだ。  しかし米国は尖閣の領有権に冠する日中対立には中立であると繰り返す。  これは万が一、日本と中国との間で戦争が始まっても介入しないということだ。  北朝鮮のミサイル発射危機の時、米国に向かって発射された北朝鮮のミサイルを日本が迎撃できないならば日米同盟は崩壊すると、当時日本政府やメディアが騒いだ。  これほど愚かでお人好しな事はない。  日米同盟は米国が日本を守る代わりに日本の全土に治外法権の米軍を認めるという片務条約だ。  日本が米国を守るのではなく、米国が日本を守ることを義務付ける条約である。  尖閣問題で日中間に交戦が起きた時、日本を助けなくてどうする。  もし米国が中立を保って参戦しないなら、その瞬間に日米同盟の嘘が白日の下にさらされる。  今朝、4月24日の「みのもんたの朝ズバッ」で、みのもんたが繰り返し問いただしていた。  領海侵犯を行なう中国公船を強制排除など本当に日本は出来るのですか、と。  これに対し皆が口ごもった。  しばらくして片山善博元鳥取県知事が答えた。  「しなければなりません。そのためには軍事力を強化することです」と。  安倍自民党政権とそれを支えるいまや7割の世論に迎合する片山氏の限界である。  しかしもし安倍政権がこの考えに基づいての強硬姿勢を取り続けるならば、行き着く先は中国との軍事衝突だ。  その時、米国が日本を守ってくれることはない。  きょう4月24日の日経は訪中しているデンプシー米統合参謀本部長を習近平国家主席が出迎えている記事が掲載されていた。  日中戦争が起きた時。その時こそ日米同盟が自壊するときである。  最大のパラドックスである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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