□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年8月6日第596号 ■ ============================================================== 馬英九台湾総統が提案した東シナ海行動規範提言を活用せよ ============================================================== きょう8月6日の産経と毎日が小さく報じていた。 8月5日に台北で開かれた「日華平和条約発効60周年」関連式典 における挨拶の中で馬英九台湾総統が「東シナ海平和イニシアティブ」 構想をを提唱した、と。 すなわち馬英九総統は尖閣諸島への台湾の主権を改めて主張した上で、 「平和互恵」、「共同開発」を強調し、「東シナ海平和ニシアティブ」 と称して、「対立行動の自制」や「対話の継続」、「国際法の遵守と 武力行使の否定」を挙げ、関係国・地域での共通認識を求めて「東シナ 海行動基準」を定めることや、「資源共同開発のためのシステム構築」 などを呼びかけたという(産経)。 素晴らしい構想ではないか。 むしろ日本こそがこのような提案を率先して行なうべきではないのか。 特に私が注目したのは、これまで尖閣諸島の主権問題について「中国 大陸と協力して解決しない」という原則を堅持してきた台湾が、中国と の東シナ海共同開発について、はじめて方針変更を示唆した(産経)と される点である。 日本との間でも尖閣諸島の領土権問題を抱える台湾が、日中台の三カ 国で「主権」問題を棚上げし、資源共同開発の方針を明確にした(毎日 新聞)点である。 この馬英九総統の提案については、日本政府・官僚や専門家はとかく 慎重論を唱えるだろう。 馬英九総統が突然そう言出だした真意を慎重に見極める必要があると。 尖閣諸島について「領土問題は存在しない」と言い続けて来た日本 政府としては、譲歩するわけにはいかないと。 ただでさえ微妙な中国と台湾の関係であるのに尖閣諸島をめぐる 中台間の領土紛争に巻き込まれてはたまらない、と。 その他にも、様々な理由をつけてこの馬英九構想を過小評価すること は簡単なことだ。 しかし今の日本政府にとって尖閣諸島問題について効果的で、建設的 な政策は見つけられそうも無い そうであれば、あらゆる動きをとらえて尖閣諸島問題の解決を図る べきだろう。 なによりも尖閣問題でこじれた中国との友好な関係を取り戻すべきだ。 産経と毎日がこの馬英九総統の提言を小さく報道する一方で、同じ日 の朝日は、南シナ海の領有権をめぐって攻勢をかける中国とそれを牽制 する米国との間の非難の応酬を大きく報じていた。 そんな米国に加担して中国との関係を緊張化させるぐらいなら、日本 は馬英九総統の提唱する「東シナ海平和イニシアティブ」の実現を支持 するほうがはるかに建設的だ。 そもそも馬英九提案を待つまでもなく、東アジア和平構想を提案すべ きは憲法9条を持つ日本なのである。 果たして馬英九提案は今後どのような形で進展を見せるのだろう。 日本のメディアはこの馬英九提案を今後どこまでフォローするのか。 かつてマレーシアのマハティール首相が東アジア共同体構想を打ち 上げた時、それを徹底的に批判して潰した米国は、この馬英九総統の 提案にどのような反応を見せるのだろうか。 了 ─────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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