□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年8月1日第581号 ■ ============================================================== 広島・長崎平和式典に出席するトルーマン元大統領の孫たちの勇気 ============================================================== 8月最初のメルマガはこの素晴らしい話から始めることと決めた。 7月31日の毎日新聞が、もうすぐやってくる年中行事である広島、 長崎両市での平和式典に、トルーマン元大統領の孫であるクリフトン・ トルーマン・ダニエルさん(55)とエノラ・ゲイの搭乗員の孫である アリ・メイヤー・ビーザーさん(24)が参列するという記事を掲載 していた。 トルーマン大統領とはもちろん原爆投下を命じたあの元米国大統領で あり、エノラ・ゲイとは、原子爆弾を投下した爆撃機B29の名前で ある。 いずれも我が国にとっては広島、長崎の原爆投下の張本人であり、憎む べき存在だ。 その一方で米国はいまだに原爆投下が正しかったと考える国民が大半 の国である。 それらを考えると、トルーマン大統領の孫やエノラ・ゲイのレーダー士 の孫が広島・長崎の平和式典に出席することが、いかに勇気のいることで あるか容易に想像できる。 しかし彼らはひるまない。 それが日米国民の心の融和を進め、惨禍を後世に伝える「第三世代」の 責任であると信じるからである。 二人とも米国の道義的責任はあると言う。 「オバマ大統領が広島・長崎の訪問を望むならそれは素晴らしいこと」 という(クリフトン・トルーマン・ダニエル)。 「核廃絶を訴えるためなら(オバマ大統領は)行くべきだ」という (アリ・メイヤー・ビーザー)。 それでいて決して米国が一方的に謝罪することだけで問題が解決する ものではないと二人とも言う。 (日本側が米国に謝罪を求めるなら)「真珠湾攻撃に対する(米側から 日本側に対する)謝罪要求につながり、発展的ではない」(ダニエル) 「(被爆地訪問は)核廃絶を訴えるため」(アリ) これもまた正しい認識だ。 米国にこのような世代が育っていることは希望的だ。 それにくらべて我が国の外務官僚の姑息さはどうか。 薮中外務省前事務次官は米側に対しオバマ大統領の広島・長崎訪問は 止めてくれ、そんな事をすれば日米同盟に悪影響を及ぼすだけだ、などと 申し入れていた事がウィキリークスによって暴露された。 恥ずべき言動だ。 この発言一つだけでも薮中氏は国民に広島・長崎県民に、日本国民に、 そして世界に顔向けできないことになる。 正しい日米関係の構築にとってもっとも深刻な障害は米国政権に迎合 する外務官僚の卑屈さである事を証明した。 日米関係の将来は日米両国の若い世代の手にゆだねるしかない。 今年の広島・長崎の平和式典は原爆投下の張本人である二人の孫が主役 になる式典となって欲しい。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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