□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年7月6日第517号 ■ ============================================================== 相互信頼の構築こそ最強の安全保障政策である ============================================================== 日韓軍事情報共有協定をめぐって韓国の政治が大荒れとなっている。 事の発端は、日韓両政府が6月29日に署名するはずだった軍事秘密 情報協定が韓国内の世論の反発を受けて直前になって延期されたことだ。 このような重要な条約を国民に知らせずに決めようとしたことに対 する批判が高まり、ついに李明博大統領の責任問題にまで発展しつつある。 実はこれと同じ事が、時を同じくして起きていた。 すなわち6月末に行なわれた米韓軍事共同演習に日本の自衛隊が参加 した時のことである。やはり韓国の世論が反発した。 日本はこれらを韓国側の問題だといわんばかりに迷惑顔で見ているが、 とんでもないことだ。 その責任はもちろん日本政府にもあるのだ。 その根底には、慰安婦問題に象徴される日韓間の歴史認識に関する 一大政治問題について、日本政府が問題解決を先送りしてきたという 問題がある。 国民の間の理解と相互信頼なくして安全保障問題を進めようとする ところに根本的な誤りがある。 そしてこの事は日米間にも当てはまる。 日米同盟はわが国の安全保障にとって最優先だと我々は思い込まさ れている。 橋下大阪維新の会が5日に発表した維新八策の最終案のなかにも、 日米同盟は外交・防衛策の基軸であるとなっていた。 本当か。 橋下氏はどこまで米国を信頼しているのか。 米国の戦後の対日政策が一貫して日本敵視であった事をどこまで橋下 氏は知っているというのか。 相互理解と信頼関係の欠落した日米が、それでも日米同盟が最優先だ と言い続けるところに不健全さがあるのだ。 さらに言えば、今回の日韓間の問題を引き起こしたもう一つの原因は、 日本と韓国の国民感情を理解せず、ひたすら自国の国益を追求して 日米韓三カ国の軍事協力を推し進めようとする米国の無神経さにある。 国民間の理解と相互信頼がなければ、どんなに軍事協力関係を進め ようとも底の浅いものになる。 言い換えれば最強の安全保障政策はお互いを尊敬し合う相互信頼関係 の構築にほかならない。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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