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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

国民のための自衛隊、その原点に立ち戻ってもらいたい       
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2012年2月20日第145号 ■     =========================================================    国民のための自衛隊、その原点に立ち戻ってもらいたい                                                                      ========================================================  私は自衛隊を否定するものではない。  いたずらに自衛隊を批判する気はない。  それどころか今こそ自衛隊は国民全体から尊敬され、歓迎される 組織に立ち戻ってもらいたいと願う。  自衛隊の一人一人もまたそう願っているだろう。  しかしたとえ現実がそれから乖離したものであっても、個々の自衛 隊員にはどうすることも出来ない。  だからこのメルマガはこの国の指導者に向けて書くものだ。  陸上自衛隊の本体がいよいよ国連平和維持軍として南スーダン に20日から入るという。  これを報じる記事の中に先発隊として現地入りしている隊員は ストレスを発散するために設営地建設のあまった木でちゃぶ台を つくっているというくだりがあった2月20日毎日)。  「ストレスがたまった時にひっくり返すんです。何度も使い ました」  隊員の一人がそう言って笑ったという。  そんな自衛隊員の姿を知るのはつらい。  まともな任務に忙しければそんな気を起こすだろうか。そんな 暇があるだろうか。  なぜ日本の自衛隊が、国連平和維持軍と言いながらバングラ デッシュ軍に守られて南スーダンのインフラ整備を行なわなけ ればならないのか。  それよりもなによりも、いまの南スーダンの置かれている状況 は自衛隊がそのような任務を行なえる状況なのか。  2月20日の産経新聞はこう書いている。石油資源をめぐる スーダンと南スーダンの武力対立は、最大の協力国である中国で さえも犠牲者を余儀なくされ、苦しめられている、と。  そういえばこんな事があった。  あれは潮匡人氏との討論会の日だったから2月4日の事だ。  潮氏は私との対談中にこう言った。  「スーダンのバシル大統領は南スーダンとの戦争の可能性を 口にした。こんなところへ自衛隊を丸腰で行かせるのが今の 憲法だ」、と。  私はバシル大統領がそんな事を口走った事をその時点で知らな かった。  翌日の新聞(2月5日朝日)は確かにそれを報じていた。  そんなところへ国際貢献の名の下に無理をして自衛隊を派遣 する事は大きな間違いだ。  さぞかし政府・防衛省は驚いただろう。  いくら派遣地は安全だからといっても、いまインフラ整備など している時ではないのだ。  そんな事に予算と隊員を使うよりも、自衛隊はまず日本と日本 国民を守る事に専念すべきだ。  南スーダン派遣でしゃぶ台返しをするような自衛隊員をつくる よりは、豪雪地帯の雪かきにその予算と自衛隊の力を投入すれば どれだけ住民は喜んだことだろう。  これも立派な国民を守る任務だ。  この国の指導者や官僚たちはよく考えたほうがいい。  なによりもまず国民に尊敬、感謝される自衛隊づくりに専念す べきである。  国民と一体になった自衛隊をつくる。  それこそが最強の安全保障政策である。                           了                           ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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