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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

我、はじめて野田首相を褒める!
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2012年2月16日第133号 ■     =========================================================     我、はじめて野田首相を褒める!                                                                    ========================================================  私がイスラエルのバラク国防相の来日を知ったのはきのう(2月 15日)の各紙の報道であった。  来日する前日の14日に外務省が発表した事を紋切り型で伝える 各紙の一段の小さな記事であった。  当然私の関心はバラク国防相の来日の目的とそれに対する日本 政府の対応にあった。  それをどこまで国民に正しく伝えられるのか、という日本のメディ アの力量にあった。  そう思って報道を中止していたら、きょう(2月16日)の メディアの一部が(すべてのメディアではない)小さく報じた (決して大きくではない)。  国際社会が一致してイランに厳しい措置を講じるよう求めたバラク 国防相に対し、野田首相は「国際社会の深刻な懸念を共有する。 対話と圧力のアプローチに基づいて国際社会と協調する」と述べた 上で、次のように日本の立場を述べたというのだ。  「外交的、平和的に解決することが重要。軍事的対応は事態をエス カレートさせ、非常に危険だ」、と。  これは素晴らしい総理発言だ。  日本の首相は、つねにこの言葉を繰り返すべきだ。  イランにもイスラエルにも、そして中国にも米国にも、世界のどの 国に対しても、この言葉を繰り返すべきなのである。  紛争を武力で解決することを放棄する。  これこそが国連憲章が世界に求めることであり、その国連憲章を 前提に戦争放棄、軍隊不保持を決意した憲法9条が日本政府に求める 事である。  言ってみただけでもいい。  相手がそれに同意しなくてもいい。  日本の首相は、いつ、どんな時でも、誰に対しても、この日本政府 の基本方針を言い続ければいいのだ。  それに従わない国が悪いのだ。  これを小泉首相がブッシュ大統領に言っていれば日本もここまで 苦しむことはなかった。  問題はイスラエルがイランを攻撃した時だ。  果たして野田首相は小泉首相を超えられるか。  日本はその攻撃を認められないと世界に公言して愚かな戦争から 距離を置く事ができるか。  米国から協力を求められてもそれを拒否できるか。  私は今回の野田首相の対応を素直に褒める。  私が野田首相を褒めるのはこれが最初で最後となるかどうは、 イスラエルがイランを攻撃した時の野田首相の対応にかかっている。                            了   ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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