□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年2月4日第95号 ■ ========================================================= すべての政策を予算で解決しようとする官僚的発想の誤り ======================================================== このところ、「高齢者社会に対応するにはいくら消費税を上げ ても財源は足らない」、という乱暴な議論がやたらに紙面を賑わす ようになった。 たとえばメルマガ第91号で書いた小林慶一郎一橋大学教授の インタビュー記事だ。 小林氏はそのインタビューの中で、消費税は最低でも25%ー 30%必要だ。しかもその引き上げは早ければ早いほどいい。 さもなければ高齢者の面倒を見られない国になってしまう、と 書いている。 たとえば2月2日毎日新聞「一体改革 税と社会保障」という 特集記事だ。 そこで原田泰大和総研顧問が次のように書いている。 社会保障費を現状水準で維持したままで高齢化が進展した場合、 社会保障費をすべて消費税で賄うと、税率を58・8%まで引き上 げなければならない計算になる。こんな増税は不可能だから社会 保障費を大幅に削減しなければ制度は持たない、と。 たとえば2月3日毎日の「記者の目」である。 そこで東京経済部の小倉祥徳記者は要旨次のように書いている。 現状の社会保障制度を維持したまま、さらに少子高齢化が進み、 今世紀半ばに一人の働き手が一人の高齢者を支える時代を迎えれ ば、消費税率60%が必要との声すらある、と。 これらの主張が、消費税増税やむなしと国民に思い込ませる情報 操作であれば噴飯物だ。 しかし、ひょっとしてそうではないのかもしれない。 彼らは本気でそう心配しているのかも知れない。 そして、もしそうであれば、彼らは大きな見落としをしている。 かれらもまた官僚と同じだ。 すべての政策は予算で片付けようとしている。 自分の懐は痛まないから安易に増税に訴える。 彼らには予算を増やさずに高齢者社会を乗り切るという知恵や 発想が最初からない。 しかし求められているのはまさしくその事だ。 たとえば共生社会の実現だ。雇用でいえばワークシェアリングだ。 カネで換算されないサービスの提供はこの国には確かに存在して きたし、これからも存在し得る。 そういう発想の転換こそが求められるのだ。 何でも予算という名のカネで問題を解決しようとする。 その官僚的志向こそ日本をここまで悪くした元凶である。 その否定こそ日本再生の鍵である。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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