□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年1月23日第62号 ■ ========================================================= 理解に苦しむ朝日の「ドイツ、処分場なき脱原発」という特集記事 ========================================================== 脱原発を主張する読者にとって見過ごせない噴飯記事を見つけた。 1月23日の朝日新聞「ドイツ、処分場なき脱原発」という記事 がそれである。 この記事は、一言でいえば、福島原発事故をきっかけに原発反対 運動が巻き起こり脱原発政策に舵を切ったドイツであるが、その ドイツもまた核廃棄物の処理場を見つけることが住民の反対で困難に なっている、という記事だ。 日本でも行き場のない放射性廃棄物だが、脱原発を決めたドイツも またこの廃棄物の処分場が住民の反対で見つからない、その事だけを 書いている記事だ。 朝日新聞は何のためにこのような記事を今になって大きく掲載 したのだろうか。 私が問題視したいのは、この記事の最後に引用されているドイツ 住民の次の言葉だ。 「メルケル首相が脱原発を決めるのは簡単だが、放射性廃棄物は、 この先何百万年にも関わる問題だ」 これで終わっている。 この朝日の特集記事はいったい何を訴えたいのか。 「だから原発は維持すべきではない。脱原発を日本政府も早急に すべきだ」と明確に結論付けるのであればわかる。 しかしその朝日の記事のどこを読んでもそんな気配は感じられない。 それどころか、受け入れ先が決まりかけていたのに福島原発事故が 起きて、その恐怖が受け入れ反対に火をつけた、はた迷惑な話だとも 取れる。 脱原発を唱えるのは簡単だが現実に原発を持った以上当面はその矛盾 とどう付き合っていくかを考えるしかない、と言っているようにとれる。 最近の朝日新聞を見ているとつくづく思う。 主張が一貫していないのだ。 読売や産経のようにどの問題でも常に保守、反動で一貫している新聞 はわかりやすい。批判もしやすい。 ところが朝日新聞はそこがあいまいな新聞になりつつある。 かつてのリベラル紙の面影は失われて久しいが、だからといって産経 や読売のような保守・反動ではない。 あくまでもリベラル紙だという顔をする。 原発問題についてもそうだ。 脱原発を唱えるようであるが、その一方でこの特集記事のように原発 維持とも取れるような記事を書く。 それが、朝日の苦悩の末の混乱ならまだわかる。 しかし巧妙に保守とリベラルを使い分けているとしたら卑怯で悪質だ。 私は最近の朝日新聞は、すっかり卑怯で悪質な新聞になってしまった ような気がするのである。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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