□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年1月22日第59号 ■ ========================================================= 橋下大阪市長に対する期待と失望 ========================================================== 私は橋下大阪市長を頭から独裁者と決めつけて毛嫌いする者たち とは違う。 この国の硬直した政治システムを地方から変えるという橋下氏 の姿勢に期待する一人だ。 だから私は昨年12月17日のメルマガ第895号で大阪市長に 当選した橋下氏に注文をつけた。 性急に国政に関与することなく大阪から国を変えるという公約に 専念しろ、反対勢力との喧嘩を封印して政策実現に専念しろ、これ である。 もちろんその政策は正しいものでなくてはいけない。 たとえば彼は大阪市区で最も高齢化率、生活保護率が高い西成区 を「課税ゼロ」特区とする構想を検討していると報じられた(1月 18日各紙)。 これをパフォーマンスであるとか、思いつきなどと一蹴する つもりは私にはない。 それどころか、このような事をどんどんと地方から導入し、国が 出来ない事をやっていけばそれが日本を変えることにつながる。 さすがに橋下氏だ。 そういうことをどんどんと始めるべきだ。それに専念すべきだ。 しかしここへきてどうやら橋下氏の限界が見えてきたようだ。 自ら率いる地域政党「大阪維新の会」が「維新政治塾」を立ち 上げ、熟成を公募すると発表した。 そのなかから次期衆院選挙で候補者を立て200議席を目指す という(1月22日産経新聞)。 市長になってわずか1か月後に次期衆院総選挙で一大政党を 目指すというのだ。 これでは既存の政党政治家と同じだ。 たとえ次期衆院選で大量の当選者を送り込んだとしても、そして どの既存政党、政治家と組んで政権をとったとしても、これまでの 政党と同様にこの国の直面する問題を解決することはできない。 保守政党間の合従連合の中に埋没して終わりだ。 もっと残念なのは、彼の政策が正しくないことだ。 国政を目指す橋下氏が、いまでも国歌、国旗の起立、敬礼義務付 けにこだわっている。 大阪市幹部にその徹底を指示し、2月の市議会では国歌起立条例 案を提案するという(1月22日読売)。 到底賛成しがたい言動だ。 私は国歌、国旗を敬い、斉唱、起立することに違和感を持たない 一人だ。 しかし、それを強要する事には絶対反対である。 橋下氏が大阪府知事時代に国歌、国旗問題で強硬姿勢を見せ、 日教組など労組と対立したのは、大阪を変えるための政治手法と してまだ許せる。 しかし、この考えを持つ者が国政をめざし、しかもこの国の政権 政党に入る可能性がある事がはっきりした時点で、もはや私は橋下氏 への支持を捨て去るほかはない。 保守・反動の政治家に日本を任すわけにはいかないからだ。 国政を目指す橋下氏は、これからは封印してきた自らの政策を明確 に語らなければならない。 消費税、TPP、原発問題、沖縄問題、日米同盟、経済政策、歴史 認識問題、などなど。 そしてそれが明らかになるにつれ橋下氏への評価が二分していく だろう。 橋下人気は続くであろうが、その人気とは裏腹に橋本氏への正しい 反発は増えていく。 橋下氏はこれから試練の時を迎えることになる。 、 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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