□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年1月9日第24号 ■ ========================================================= 内橋克人の唱えるFEC自給圏と「もうひとつの日本」 ========================================================== 1月8日の朝日新聞に経済評論家の内橋克人氏がインタビューに 答え、「再生日本政治」の核心は貧困者が多数派となる状況に歯止 めをかける事だと主張していた。 その隣に並んで掲載されていた星浩編集委員の「消費税増税を 再生の第一歩に」という論説と対照的だ。 内橋氏の強調していた事は要旨次の如くだ。 「私はあらたな基幹産業として『FEC自給圏』を提唱してきた。 FはFOOD(食糧)。食糧自給は国の自立案件であらたな産業も 形成する。EはENERGY。たとえばデンマークは風力発電、 太陽熱発電を推進し、今では再生エネルギーは200%近い。日本は 国策として原発に集中し、ほかの選択肢を排除してきた。再生エネル ギーで自立する道を追求する時だ。CはCARE(介護)。市場に 任せるのではなく、社会による介護自給圏を形成すれば北欧諸国の ように強力な産業になる。 世界のモデルに広く目を向け、食糧、エネルギー、介護の自給圏を 志向すべきだ。グローバル化経済が進む中で、それに対抗できる 『新たな経済』をつくることが本当の政治であると思う」 日本と言う国全体を内橋克人氏のようにしていくには時間がかかる。 国民的コンセンサスをつくることも難しい。 しかし地方からそれを始めていくことは可能だ。 すなわち地方の住民に自分たちの望むコミュニティー作りについて の自治権と予算を与えれば、地域の状況に応じて内橋氏のいう社会を つくることが可能な地域はあるはずだ。 地域によってはコンセンサスも可能である。 その一方で成長志向、競争志向、グローバル化志向の日本を主張 する国民がいても良い。 そのような考えの人たちが権力を保持し、その考えで日本を再生 しようとすることすら認めてもいい。 重要なことは、そうではない地域社会をつくろうとする地域が あっても、それもまた等しく認められる政治こそ、これからの日本に 必要であるということだ。 内橋氏のいう社会をつくろうとする首長があらわれ、それを地域 住民が支持した時、その地域にそれが可能なように国が予算と権限を 一部移譲する。 それが私の言う「もうひとつの日本」づくりなのである。 それを試すために地方の首長と住民に予算と権限を移譲する。 どちらの日本が好ましいか、判断するのは住民であり、国民だ。 しかも、「もう一つの日本」は「これまでの日本」とのゼロサム 関係ではない。並存可能なのだ。 住民であり国民はそのいずれかを行ったり来たりすればいいのだ。 「これまでの日本」に疲れたら「もう一つの日本」に戻ればいい。 「もう一つの日本」に物足りなさを感じたら「これまでの日本」 に挑めばいい。 「もう一つの日本」はセーフティネット社会なのである。 これからの政治は、中央の政治家や官僚が政策をすべて決めるの ではなく、地方の自治権を拡大し、国民が好きな地域に自由に移住 できる制度的保障をつくることである。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加