□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年12月18日第899号 ■ =========================================================== なし崩し的に決まった米国産牛肉輸入緩和 ========================================================== 次期戦闘機F35の選定の時もそうだったが、野田政権はここにきて 正しい政策決定プロセスを踏むことなく、官僚主導の政策をそのまま 認めて日本の政策にしてしまうようになった。 特に国会が閉じられたとたんに、どんどんと大きな政策が、政治的 議論なく決められていく。 米国産牛肉輸入緩和もそのひとつだ。 12月16日の朝日新聞が次のように報じていた。 厚生労働省は15日、生後20か月以下の若い牛に限って認めてきた これまでの政策を、生後30か月以下へ緩和する案を発表した、と。 小泉首相でさえも国民の安全を優先して米国の要求に譲歩しなかった (国民の批判の前に譲歩できなかったという方がより正確だろう)米国 産牛肉の要検査年齢の引き上げ(緩和)である。 あれほど専門家が議論して決めた20か月以下に限って認める輸入 制限の大転換である。 その政策転換の裏に、どのような事情変更があったのか、野田総理 訪米のお土産なのか、あるいはTPP交渉の落としどころを見極めての 事か、一切の説明なく厚生省は一方的に政策の大転換を行うとあっさり 発表したのである。 考えられない政策決定プロセスだ。 朝日の記事によれば19日にもこの案を内閣府の食品安全委員会に 諮問し、安全性が認められれば正式に決定するという。 これまた官僚の常套手段であるアリバイづくりだ。 厚生労働省がそうすると決めて発表したものを、御用学者、有識者 の集まりである食品安全委員会が待ったをかけられるとでもいうのだ ろうか。 見ているがよい。 19日には正式決定され、それが翌12月20日の各紙で一斉に報道 される事になる。 F35機種選定の時とまったく同じだ。 官僚がつくった方針を、官僚からのブリーフを受けて新聞社が事前に 報道する。 それに対する国民の反応を見極めた上で、官僚はそれを決定し、野田 政権がそれを追認する。 こうして作られる政策が、どんどんと日本の主要な政策となって国民 生活を支配し、この国の将来を決めていく。 政治主導も何もあったものじゃない。 それどころか立法さえも後回しである。 この異常な傾向は、野田民主党政権が続く限り、そして野田首相の指導 力が弱まっていくにつれ、ますます際立っていくに違いない。 野田首相の最大の罪はここにある。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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