□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
■□■
□■　天木直人のメールマガジン２０１１年１２月８日第８６６号
■　
　
　
　===========================================================
　
　田中聡防衛官僚と西山英彦経産官僚の人事の迷走に共通するもの
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　===========================================================


　二つの官僚人事が迷走して世の中の失笑を買っている。

　一つは西山英彦経済産業省元官房審議官の人事だ。

　女性スキャンダルで更迭されたのはいいがその配置先が環境省福島
除染推進チーム次長だという。

　福島原発事故の最中に原子力安全・保安院のスポークスマンとして
散々言い訳を繰り返し福島住民の気持ちを逆なでした人物を、わざわざ
除染チームの一員として福島に派遣するという。

　さすがに福島住民の反発にあって経済産業省はその西山氏を東京勤務
にとどめ置くこととしたらしい。きょう１２月８日の各紙が報じてる。


　もう一つは沖縄暴言発言で更迭された田中聡防衛相沖縄防衛局長の
懲戒停職人事だ。今朝のＮＨＫが報じていた。暴言にしては異例の
厳しい懲罰人事だと。

　なぜ暴言直後に正しく処罰できなかったのか。

　すなわちあの時、更迭という名の人事配置換えではなく、正しく
懲罰し、それを一川防衛大臣自らがおこなって自らも引責辞任する。

　それを潔く行っていたらこれほどまでに野党や世論から責められる
事はなかったに違いない。

　なぜこのように官僚人事は迷走するのか。

　それは官僚人事が官僚に独占されているからだ。

　世間の常識からかけ離れた官僚たちが、官僚組織の保身と都合で
自分たちの人事を勝手に決めているからだ。

　政治主導の人事が民主党政権になってもまったく行われていない
証拠だ。

　しかもこの二人の人事が、いまや官僚支配に逆戻りした野田民主党
政権の下で起きたということが象徴的だ。

　世論の批判にうろたえて人事を迷走させる。

　世論の迎合して政策決定を先送りする。

　二人の官僚人事の迷走は、そっくりそのまま野田民主党政権の体質
を物語っている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　了
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

────────────────────────────────
購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、
メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください
────────────────────────────────
編集・発行：天木直人
ウェブサイト：http://www.amakiblog.com/

登録／配信中止はこちら：https://foomii.com/mypage/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━