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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

なでしこジャパンが浮き彫りにしたこの国の政府・官僚の無能さ加減
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年7月19日第513号 ■     ==============================================================   なでしこジャパンが浮き彫りにしたこの国の政府・官僚の無能さ加減      ==============================================================  なでしこジャパンの勝利を歓迎する報道の裏で深刻な事態が進んでいる。  それはもちろん福島汚染牛問題の全国的な拡大だ。  この二つの対照的な出来事が見事に我々に教えてくれるのは、国民が一生 懸命頑張っているのに、権力と予算を握っているこの国の支配者たちが、 なんと無能で無策であるかということだ。  福島原発の水素爆発が次々と起きた3月中旬以降、放射線拡散の危険性 こそ大問題だったはずだが、政府・官僚はそれを隠し続けた。  外部被曝の危険がおさまった後も、より深刻な内部被曝の指摘がなされた。 その中でも食物汚染の深刻さが指摘されてきた。  それにもかかわらず政府、官僚は何の対応も国民に示すことをしなかった。 できなかった。  縦割り行政の責任の押し付け合いが放置され、行政を統括できない菅政権 の指導力のなさがそれを許した。  その間に今日に至る事態がどんどんと進行していたのだ。  その氷山の一角が、7月8日に発覚した福島牛11頭からのセシウム検出 だった。  その時点で政府・官僚は知っていたはずだ。やばいことになった、来るべき ものが来た、これからどんどんと食物汚染の事実が広がっていくと。  それにもかかわらず、迅速で的確な対策を講じることなく、10日間が無為、 無策に浪費され、ここまで事態を悪化させた。  なぜその時点で非常事態宣言をし、政府の責任で流通をストップさせ、徹底 調査を行うとともに生産者や流通業者への補償措置を講じるといった政治決断 が下せなかったのか。  一重に菅首相の政治的リーダーシップのなさにある。  この男は、政権延命と人気取りばかりを考えて政局を混乱させてきたが、 困難な問題に遭遇した時は姿を見せずに他人の責任で乗り切ろうとする。  今回の食物汚染の場合もまったくそうだ。  一度たりともこの問題で国民の前に自ら説明したことがあったか。  なでしこジャパンを官邸で祝福するパフォーマンスもいいだろう。  しかし菅首相にはその前に国民に対してやることは山ほどあるのだ。  ちなみに台風が来るからと言って慌てて福島原発タービン建屋の屋根を修繕 するという報道が流されている。  この東電の無策ぶりと、すべてを東電のせいにして責任のがれをする菅政権 の卑怯さにこの国の将来の絶望さを見る。国民を、見捨てる政府・官僚の姿を 見る。  食用牛の次は子供である。  もはや国民は政府や官僚は不要だと覚悟したほうがいい。  そのような政府・官僚の側に立って真実を報じない大手メディアもまた国民の 敵である。  国民は自主、自立して生きるしかない。  なでしこジャパンが教えてくれたものはそのことである。                              了

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