□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年6月28日発行 第461号 ■ =============================================================== 「8歳の少女が自爆テロ」というニュースをなんと聞く =============================================================== 今日(6月28日)の報道の中で私が一番注目したのは、何と言っても 産経新聞のこのニュースだ。 アフガニスタン南部のウルズガン州で26日、8歳の少女が頼まれた かばんを警察に運んでいたところ、かばんが爆発し、少女が死亡したという。 爆弾が仕掛けられたかばんは武装勢力によって少女に手渡され、少女が 警察車両に近づいた際、遠隔操作で爆発したという。 これはアフガン内務省の発表であるから真偽はわからない。産経新聞の その記事も、パキスタンでも8歳の少女が自爆テロの実行役として利用され かけたとしてパキスタン治安当局が20日少女をともなって記者会見したが、 少女の主張を検証する方法がないことから、当局のやらせではないかという 指摘もある、などと書いていた。 しかし、ありうることだ。 かつて私がレバノンにいた頃、17歳のパレスチナの少女がスーパーマー ケット前で自爆テロをし、母親とともに店から出てくるやはり17歳の イスラエルの少女を犠牲にした事があった。 これを米紙が「少女が少女を自爆テロ死させた」と大きく報じた。 おなじ年頃の双子の娘を持つブッシュ大統領もさすがにこれには衝撃を受 け、「あってはならないことだ」と呟いた。 しかし、それからというもの、自爆テロは、乳飲み子を残した若い母親や、 老婆、さらには身体障害者など、どんどんエスカレートしていった。 誰も驚かなくなった。良心が麻痺していったごとくだ。 考えられない者が自爆テロを起こす。そのほうが警戒の網を潜り抜けや すいからだ。 そして今度の少女の遠隔操作の自爆テロだ。 人道的に許されない事だ。 しかし誰もそれを止められない。誰もそれを批判する資格はない。 人間をそのような状況に追い詰めたのは誰か。 その責任を問うことなく自爆テロの残虐性だけを問いただしても片手落ちだ。 テレビの司会者やコメンテーターが菅首相の人事ばかりを面白おかしく解説 して時間を費やしている。 そんな日本がなんと恵まれているのか、いや、間抜けているのか、そう思わ ざるを得ない、なんともやりきれないニュースである。 了

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