□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年6月28日発行 第458号 ■ =============================================================== ホットスポットとホールボディカウンターが日常語になる異常な日本 =============================================================== 復興法が成立し、復興大臣が決まり、そして復興構想会議の提言 が出されて、あとは実行あるのみとなったのに、この無力感は一体 どうしたことだろう。 それはもちろん菅民主党首相の迷走が続くからだ。 今度は閣僚人事を巡ってのゴタゴタだ。 もはやこうなれば8月末までの2ヶ月間はまったく時間の無駄だ。 しかし政治が不在でもどうしても解決しなければならない問題がある。 解決しなければならないことがわかっているのに、どうしたらいいか 誰もわからない問題がある。 だから見て見ぬ振りをしているのだ。政治家も官僚もそしてメディアも。 それはズバリ福島原発の放射能封じ込めのメドが立たないことと、広がる 放射能汚染の不安である。 6月27日の読売と東京新聞がその事を書いていた。 すなわち毎日新聞の「風知草」で山田孝男編集委員は、今は原発鎮圧と環境 汚染に全力を傾けなければならない時である。脱原発や解散をめぐる駆け 引きの時ではない、と書き、東京新聞の社説は、退陣騒動の裏で恐ろしい 事態が進行している。政府と国会議員は何をしているのか、と書いていた。 被曝の不安と、それに対して有効な手を打とうとしない、出来ない、政府 と官僚の責任放棄。 ホットスポットという言葉やホールボディカウンターが毎日のように語ら れるようになった。 日本は大丈夫か。 私の住んでいる那須塩原もまたれっきとした放射能汚染地だ。 町の要所を計測したら見事に毎時0.3-0.35マイクロシーベルトの 間で数値が張り付いている。 発売中の週刊現代7月9日号、「全国1000カ所独自調査」では那須塩原 の数値はもっと高い。0・6-0・8となっている。地表線量では1-3だ。 それでも10万人近くの人々が、無関心に、あるいは不安を抱きながら、 なすすべなく暮らしている。 政府は、メディアは、政局に明け暮れ、政局報道を繰り返すだけでいいのか。 放射能汚染の正しい情報を伝えることこそ自分の使命であるといい続けている 小出助教が、「正確に公表したいが、それをしてしまうと、被災地は崩壊する」 と言っていた。 この言葉こそ、今の日本の深刻さを物語っている。 どうすればいいのかわからない。 わからないまま一日、一日が過ぎていく。 了

新しいコメントを追加