□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2009年12月18日発行 第499号 ■ ────────────────────────────── 米国恐れるな、しかし決してあなどるな ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本日(18日)発売の週刊文春に、普天間基地問題で米国が激怒したという日本の報道振りを 見た米国大使館が、そうした事実はまったくないと否定したという記事が載っていた。 そこに引用されている米国関係者の言葉は次のごとくだ。 「『米大使一変、激怒』と産経は刺激的に書きましたが、そうした事実はまったくありません。 われわれは外交官ですから」(米大使館関係者)。 「日本の新聞は危機を煽りたいようですが、同盟関係は幅広くかつ深い。普天間問題は同盟に 影響しないし、危機でもありません。米国側に取材をすればすぐにわかることばかりなのですが ・・・」(米専門家)。 「日本の新聞の米国報道は普天間に限らず誤報だらけ。だから別に驚いてはいない。(米専門家) ここまで言われては日本の大手新聞も形無しだ。 だけど、この記事を鵜呑みにしてはいけない。 確かに日本のメディアは米国の脅かしをことさらに書き立てている。それが過剰だという事は 私も繰り返し書いてきた。 しかし米国の対日不信感、不快感、警戒感はある。それを甘く見てはいけない。 米国大使館は米国のすべてではない。情報筋とか専門家などの発言の根拠は不明だ。 米国政権の意見が常に一つであるとは限らない。そのことは日本の占領政策が当時のホウィットニー 民政局とウィロビー参謀第二部との間で異なっていた事一つをとっても明らかだ。 しかも、米国政府の意見は米国政府関係者の意見だけで決まるわけではない。米国世論、 米国議会の意見が米国政府を動かす。 要するにその時の何が米国を動かし、何が米国政府の政策につながるかを見極めることである。 日米同盟問題は、日本にとっては大問題であっても、米国にとっての最重要課題ではない。 まして、日本の国内政治問題と化した普天間基地問題は、米国にとっての重要問題ではない。 米国にとってより重要な日米同盟の問題は他にある。 たとえば核密約の結果生じる核兵器持込問題だ。在日米軍の存在の根拠となる地位協定、 思いやり予算の根本的見直しだ。米国製武器購入計画だ。 鳩山政権がそれらに本気で切り込もうとすれば米国は豹変する。怒り出す。日本がもはや役に 立たないと思えばあっさりと日本を切り捨てる可能性もある。それが米国だ。 その時が鳩山連立政権の正念場だ。 米国が本気で怒りだしても、その要求が理不尽なものであれば、鳩山連立政権はそれを はねつけなければならない。 その覚悟が鳩山連立政権にあるか。鳩山首相民主党はもとより、福島社民党にその覚悟があるのか。 もし普天間基地の移設問題で米国が譲歩し、日本側の要求が通ったとしよう。 それで一安心し、より困難な米国の要求に抗するエネルギーを無くし、その後の大きな問題で 譲歩を重ねるような事になれば、在日米軍基地が日本に固定化していくことになる。 その事を私は恐れる。 鳩山首相は17日の自らのメールマガジンで、「針の穴にロープを通すくらい難しいことかも 知れません。でも私はあきらめてはいません」と語ったそうだ。 これを見て、私は残念に思った。 この発想は、妥協案を見つけるという発想だ。米国や沖縄住民や社民党や民主党内部の様々な意見の すべてに配慮して決める、という発想だ。 その発想こそが今日の行き詰まりを招いたのだ。戦後60年余の米軍の日本占領を許したのだ。 政権交代を果たした今こそ在日米軍問題と正面から取り組まなければならない。 それは「針の穴にロープを通す」ことではない。 巨大な壁を前にして、ノミを持って突き崩す歴史的大作業に挑む事だ。平和を願う国民の心という ノミをもって。 米国を過度に恐れる必要はない。しかし米国を侮ってはいけない。米国を不必要にいらだたせてはいけない。 国民の見ている前で、世界の見ている前で、堂々と正論を述べて米国を説得するのだ。 それを鳩山外交にしなければならない。王道にまさる近道はない。 __________________________________________ 天木直人のメールマガジン 2009年12月18日発行 第499号 お知らせ 11月22日に行われた岡留元「噂の真相」編集長との対談DVDが発売されました ので以下のとおりご案内します。 『徹底討論 普天間基地と日米密約 民主党の思惑とは』 http://a.mag2.jp/i0wy (販売価格:1260円(税込)) ⇒YouTubeサンプル動画 http://a.mag2.jp/i0wF プロフィールページ http://a.mag2.jp/i0w9 ----------------------------------------------------------------------- ----------------------------------------------------------------------- 『徹底討論 政権交代で日本が変わる 民主党政権とメディア』 http://a.mag2.jp/i0wu (販売価格:1260円(税込)) ⇒YouTubeサンプル動画 http://a.mag2.jp/i0wW プロフィールページ http://a.mag2.jp/i0wf ----------------------------------------------------------------------- お知らせーガザでの平和行進参加の中止 やむをえない事情によりガザ行きを断念しました。これにともない、年末、年始の メルマガは休むことなく書き続けます。

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