■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2009年12月8日発行 第485号 ■ ────────────────────────────── ここはひとつ鳩山首相に頑張ってもらいたい ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ どうやら普天間基地問題の対応に鳩山首相の命運がかかってきたようだ。 それは県内移転を突っぱねると日米関係が危うくなるからではない。 県内移転を受け入れると社民党との連立政権が崩壊するからではない。 脱官僚を掲げた鳩山民主党政権が、官僚に屈服する事になるからだ。 普天間基地移設問題がなぜここまでこじれる事になったのか。 それはもちろん鳩山首相の迷走のせいだ。優柔不断のせいだ。 確固とした方針のないままに言を二転、三転させ、沖縄住民と米国の双方を怒らせてしまった。 オバマ大統領の信頼を裏切ることとなった。 閣内不統一を放置し続けたために、政府の方針のなさを見せつけた。 鳩山首相には大いに反省してもらいたい。 しかし、もし外務官僚や防衛官僚が、米国側につくことなく、鳩山首相のために、日本のために、 正しく働いていれば、このような混乱は避けられたに違いない。 それを裏付ける官僚たちの売国奴ぶりを見事に証明してくれる貴重な発言を見つけたのでここに紹介する。 月刊誌エル・ネオスという雑誌の巻末に編集者元木昌彦氏の対談が毎号連載されている。 12月号の対談相手は、元駐日米国大使館広報文化交流部の翻訳・メディア分析課長という肩書きの ウイリアム・L・ブルックスという人物である。 その彼が、貴重な証言を漏らしている。 すなわち、日米関係の黄金時代は、圧倒的に小泉総理の時であった。なぜならば、ブッシュー小泉の 間には暗黙の合意があったかのように、いつも日本側が先に動き出した。だから米国は何もしなくて よかった。しかし、そのような総理は後にも先にもなく、小泉総理以外の総理の時は、常に日本の官僚が 米国の外圧を利用して、国内的に困難な事を成し遂げようとした、と次のように語っている。 「・・・外務省や通産省から来た役人たちからは、彼らが決断できないとき、ガイアツ(外圧)が欲しい と言われました。国務省か財務省長官から手紙があったらこの問題は完璧に解決できますと言われました。 アメリカのプレッシャー、外圧は、昔は、日本側が要求したのですよ・・・安全保障面でも、以前は外圧が 必要でした。『日本を防衛するために本当にやるべきことをやりなさい』と私たちが外圧をかけた時代も あったのです。それが小泉さんの時から、外圧はマジックのように消えました。外圧の必要はなくなった のです・・・」 鳩山総理も、まぎれもなく、「小泉総理以外」の総理である。 だから普天間基地移設問題という困難な問題もまた、米国の外圧を利用して外務官僚は事を成し遂げようと しているということだ。 ついでに言っておく。普天間基問題よりももっと困難な問題は核密約問題の調査結果とそれにともなって 変更せざるを得ない非核三原則だ。 鳩山首相は9月の国連総会演説で非核三原則は堅持すると国際公約をした。 米国の外圧の前にそれをかなぐり捨てるのだろうか。 12月7日の日経新聞はいみじくもこの事を書いている。 「・・・核密約の検証が進むにつれ、外務省内で取りざたされてきたのが・・・実態に合わせて (非核三原則を)緩和するか、三原則を堅持するかの判断を迫られる(ということだ)・・・ 密約問題への対応を誤れば普天間基地問題どころでは済まない・・・」 官僚のガイアツに脅かされることなく政治主導の決断ができるかどうかに鳩山総理の命運がかかっている。 __________________________________________ 天木直人のメールマガジン 2009年12月8日発行 第485号

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