■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年11月10日発行 第442号 □■ ─────────────────────────────── ■ 鳩山首相がオバマ大統領に語るべきこと ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 読者におかれては、まず黙って次の文章を読んでいただきたい。 引用開始 「米大統領まで報告がいくような重大問題だ。我々に相談もせずに、鳩山首相がこういう発言を するとはどういうつもりか・・・」 10月12日午前、東京都内のホテル。キャンベル米国務次官補は武正公一副大臣に会うなり、 怒りをあらわにしてまくし立てた・・・ 引用終わり これは11月10日の毎日新聞一面トップに掲載されていた「日米漂流」─オバマ大統領来日を前に、 と題する特集記事の冒頭の部分である。 鳩山首相が2日前に北京で開かれた日中韓3カ国首脳会談の冒頭で、「今までややもすると米国に依存し すぎていた。アジアをもっと重視する政策をつくりあげていきたい」と語った事についてのキャンベル 米国務次官補の反応であるという。 まさか毎日新聞が間違った事を書く事はないだろう。 これが事実だとしたらここに日米関係の異常さが象徴的に現れている。日本の対米従属性が見事に 表現されている。 藤原帰一教授が語っていたごとく、「これまでの日米関係は両国の官僚主導で形作られてきた」という 事実を見事に証明した言葉だ。 鳩山首相は日本の総理である。その相手はオバマ大統領だ。 その日本の指導者の言葉を、米国の下っ端官僚が、まず自分の伝えろ、その趣旨を説明しろ、 その考えは自分からオバマ大統領に伝えなければならない、と怒っているのだ。 こういう形で、これまでの日米関係が作られてきたのだ。 だからいつまでたっても米国の大統領は日本の事を正しく理解できなかったのだ。いつまでたっても 米国の大統領には日本の指導者の考えが伝わらなかったのだ。 いや、そもそも日本の首相には日米関係をどうするかという自らの考えがなかったのだ。 今回の鳩山・オバマ首脳会談は、今までになかったはじめての首脳会談としなければならない。 日本の首相が、官僚たちのフイルターを通すことなく、直接に米国大統領に語りかける。そして その言葉に対し米国大統領が自らの考えを直接日本の総理に伝える。そういう会談にしなければならない。 それこそが本来のあるべき首脳会談ではないのか。鳩山民主党政権が目指す政治主導の外交ではないのか。 鳩山首相は9日の記者会見で普天間問題が大きなイシューになることはない、と語ったそうだ。 それはいい。普天間問題など所詮は日米同盟をどうするかという大きな問題の一部に過ぎない。 その代わり、鳩山首相は自分の考える日米同盟はどうであるか、それをオバマ大統領に伝えなければならない。 それに対するオバマ大統領の答えを引き出さなければならない。 そして何よりも、その会談内容を、官僚のフルターを通すことなく、国民に正直に明らかにしなければならない。 それこそが鳩山民主党政権に国民が期待している事だ。 その事が明らかになれば、そしてその首脳会談の内容に国民が納得することができれば、普天間基地問題も 在日米軍問題も、思いやり予算の問題もインド洋給油問題もアフガン支援問題も、すべて結論が出る。 なによりも、日米安保50年に向けて来年に発表されようとしている「新しい日米同盟宣言」の内容が明らかになる。 官僚やメディアが騒ぎたてる日米関係の危機問題に終止符が打たれることになる。 今度の鳩山・オバマ大段はそれほど歴史的な会談である。 果たして鳩山首相はその事に気づいているのだろうか。そこが気がかりだ。 ──── 天木直人のメールマガジン 2009年11月10日発行 第442号

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