■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年8月1日発行 第287号 □■ ──────────────────────────────── ■ 本当は核廃絶を望んでいないこの国の政府・外務省 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 核密約の発覚によって、政府・外務省が国民を欺いてきたことが明らかになった。それにもかかわらず、 再び政府・外務省は同じ誤りを繰り返そうとしている。 オバマ大統領がチェコで核廃絶演説を行ったのは4月5日であった。 核武装論者や、広島、長崎の平和記念行事をあざ笑う国民は別にして、大方の日本国民はオバマ大統領の 核廃絶演説を歓迎している。オバマ大統領の下で核廃絶が進めばいいと期待している。 私もその一人だ。オバマ大統領の米国である今だからこそ、日本は全力をあげて核廃絶を訴えるべきだと 繰り返し主張してきた。 しかし、オバマ演説を歓迎する麻生首相の親書発出は、間延びしたタイミングで発出された。安倍元首相から それが手渡された。 そればかりではない。その書簡の内容は、核廃絶を歓迎するというよりも、米国の核抑止力の維持を米国に 確認するものであったと、一部で報道された。 それから3ヶ月ほどたった7月19日の読売新聞、東京新聞、毎日新聞などは、7月18日から東京で開かれた 日米外務・防衛局長会合で、米国の「核の傘」による抑止力を確認するための定期協議を始めることで合意した と報じていた。 そして、7月31日の京都新聞の記事である。この記事は、共同通信がワシントン発として配信していた ものである。 それによると、日本側からの要望を汲んで、オバマ政権は戦術核を温存する可能性がある、と米政府高官が明らか にしたと報じるものである。 戦略核とは核抑止力の中心部分である。そして言うまでもなく、核廃絶と核抑止力の維持・強化は矛盾する。 もし政府・外務省が、この記事がいうように、米国の一部知日派を通じてオバマ大統領の核廃絶方針に逆らうが ごとき政策を頼み込んでいるとしたら、これは核廃絶を願う国民を裏切っているということだ。 核密約の誤りを再び繰り返そうとしている。 ところが、この重大な共同通信の配信記事を掲載する全国紙は7月31日現在どこにもなかった。 実は私がこのメルマガを書き終えたのは昨日であったが、配信を一日遅らせた。その理由は8月1日の全国紙 のどこかがこの共同のニュースを取り上げるかもしれないと思ったからだ。 しかし8月1日の全国紙もまた、見事にどこも取り上げてはいなかった。 私は、たまたま京都に滞在し、京都新聞を読んで知った。京都新聞と言う地方紙を読まなかったら、いくら全国紙を すべて読んでいたとしても、この共同通信の配信記事を知らないままだったかも知れない。 共同通信の記事を配信している地方紙は他にもあるに違いない。しかし全国紙で取り上げられなければ広く国民に 共有されることはない。 これほど重要な共同通信の記事がどの全国紙にも掲載されないということを、我々はどのように解釈すれば いいのだろうか。 この国のメディアもまた国民を裏切っているとでもいうのだろうか。 ───────── 天木直人のメールマガジン 2009年8月1日発行 287号 お知らせ 1. 連絡願います 2. 副島隆彦氏と、日本の政局、覇権国家米国の命運 などのテーマについて対談を行 いました。近くまぐまぐ社から発売されます。

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