■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年7月15日発行 第261号 □■ ──────────────────────────────── ■ 核密約問題を追及しない護憲政党の非力 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 私は7月4日のメルマガ第244号で、村田元外務次官の核密約告白発言を手放しで喜べない理由を書いた。 この発言がきっかけとなってやがて政府・外務省が核密約を認めるようになったとしても、そのあとの展開を 危惧するからだ。 非核三原則の方針を厳守する方向ではなく、非核三原則を放棄する方向に進む危うさを感じるからである。 ここにきてにわかに続出する外務省OBたちの告白発言が、実はそのような意図からなされているのではないか、 とさえ勘ぐりたくなるからだ。 実際のところ、政府・外務省に核密約の存在を認めよと要求するメディアの論説は、それをきっかけに非核三原則を 見直すべきだ、と言い出し始めている。 私のこの懸念を見事に的中させてくれたのが、13日の河野太郎衆院外務委員長の言葉である。 7月14日の各紙は報じている。 河野太郎委員長は記者会見を開き、村田元次官を京都まで訪ねて話を聞いた事を明らかにした上で、 「証言の信ぴょう性は極めて高い」、 「政府が今後も密約を否定する場合は、外務委員会の審議を止める」などと表明したという。 問題は、そのあとの河野太郎委員長の次の言葉だ。 「(密約は)個人的には時代背景を考えれば、ある面、やむをえなかったと思っている」、 「北朝鮮に対する核抑止を真剣に考えなければいけない時期に来ている」、 「『政府は嘘を言っている』と国民もメディアも大多数が認識しているもとで、核抑止の議論が本当にできるのか」 (7月14日朝日新聞)。 これはすごい発言だ。しかも、ただの議員の発言ではない。衆院外務委員長の発言なのである。 護憲や非核を唱える者にとっては、到底容認できない発言だ。 しかし、この発言に対して日本共産党や社民党が厳しく反応したという報道は見ない。 それ以前の問題として、これら護憲政党が村田元次官の告白を取り上げ、非核三原則を破っていたのか、非核三原則は 嘘だったのか、と厳しく迫った形跡はない。 もはやこの国の政治では、日本の非核政策は守れないのではないか。非核三原則を守ろうとする政治力は なくなってしまったのではないか。 我が国の非核政策が崩れていくのはもはや時間の問題であるような気がする。 せめてもの救いは河村官房長が、この河野発言に対し、13日の衆院海賊・テロ特別委で、「密約はないと信じている」 と答えていることだ(14日毎日)。 薮中外務次官が、13日の記者会見で、政府の見解を修正する考えがないことを繰り返したことだ。 最大の皮肉を込めて言う。この時ばかりは、政府・外務省の嘘が好ましく思えた、と。政府・外務省は嘘の答弁を 繰りし、密約などなかった、非核三原則は守られてきた、と言い続けてほしい。 嘘を言い続けることによって、非核三原則変更を求める声を封印してもらいたい。 ───── 天木直人のメールマガジン 2009年7月15日発行 261号 7月25日予定の盛岡懇親会の場所を予約して頂いている読者の方、このメルマガをご覧になられたら、至急私宛に メール連絡をお願いします。会場の予約状況を確認させて下さい。

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