■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年6月13日発行 第221号 □■ ──────────────────────────────── ■ 敗北する日本の環境外交 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 昨日のメールマガジンで私はわが国の「一人相撲する環境外交」について 書いた。 その後6月12日の毎日新聞に、浜中裕徳・元環境庁審議官、現慶大教授の インタビュー記事を見つけた。「温室ガス中期目標15%減 私はこう見る」と いう連載記事の第一回目である。 その中で彼はこう語っている。 「(京都議定書締結会議の時)議長国だった当時の日本と現在とは交渉環境 が違う。当時は会議の成功を優先した結果、削減幅などで妥協せざるを得ない 場面もあった・・・」 浜中氏は京都議定書締結会議の時、環境庁を代表して実務交渉に携わった一人 だ。その彼が、議長国の日本は会議の成功を優先して妥協した、と認めて いる。 しかし私がより注目したのは浜中氏の次の言葉である。 「ポスト京都議定書交渉では、排出量、政治力、経済力で突出した米中が 主導権を握る可能性が高い。米中や欧州連合(EU)の裏交渉で国際的な枠組み が決まり、日本が不利な立場に追い込まれるおそれもある・・・」 これは驚くべき率直な仰天発言である。もはや環境外交において日本の出番 はないと認めているようなものだ。まさしく「敗北する日本の環境外交」である。 実は、私は浜中氏を同じ官僚として少しばかり知っている。誠実な人だ。正直 な人だ。それだけに彼の言葉は真実をついている。 弱小官庁である環境庁にあって思い通りの環境外交ができなかったに違いない 浜中氏。 その浜中氏が、日本の環境外交を正しく推進できる人物がいない日本の現状を 憂えているのだ。敗北する日本の環境外交の鎮魂歌のように私には聞こえる。 ──────────────── 天木直人のメールマガジン 2009年6月13日発行 第221号 発行者:天木直人 著者ブログ: http://www.amakiblog.com/ 読者の皆様からのメールをお待ちしております。

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