□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年4月21日発行 第155号 □■ ────────────────────────────────── ■ 朝日新聞の経営陣は読者の声に謙虚に耳を傾けるべきだ 朝日新聞の変調について書いたところ複数の読者から、自分もそう思って いた、ながらく愛読してきたがついに購読を止めることにした、などなどの 意見が寄せられた。 朝日の愛読者だからこその意見であろう。朝日新聞の経営者はそのような 貴重な読者の声に謙虚に耳を傾けるべきだと思う。 われわれが新聞に期待するのは、迅速で正確な事実の提供である。しかし それだけであれば新聞は一つでいい。 われわれが新聞に期待するのは、同時にその事実の背後にある解説であり、 論評である。そしてその解説、論評記事の中にこそ、各新聞社の存立意義が あるのだ。 その拠って立つ主義、主張が失われればどうなるか。 かつての朝日新聞は、権力を監視し、平和、人権を尊重するリベラル紙を 標榜していた。その考えに共感するからこそ読者は朝日新聞を購読して いたのだ。 その基本的な軸が、いつの間にぼやけ、ついに権力側に与するようになって しまった。 読者が離れるのも無理はない。朝日新聞を購読する意味はなくなったと 多く読者が思うゆえんである。 それにしても、朝日新聞は変わった。変わっただけでなく紙面がおどろく ほどに劣化した。朝日に何が起こったのであろうか。 4月20日の朝日新聞を読んで私はあらためて失望した。失望を通り越して 悲しくなった。朝日新聞はこんな姿になってしまったのか、と。 一面トップで、先般の北朝鮮ミサイル発射を批判する安保理議長声明の 成立過程の裏話がスクープよろしく得意げに語られていた。 それが、朝日独自の取材によって、政府・外務省のウソを剥ぎ、真実を われわれに提供してくれるのであれば価値はある。一面トップで書く意味も あろう。 ところがまるで逆なのだ。その情報源は明らかに外務官僚である。麻生首相 と中国、韓国との首脳協議の内容などは、同席していた者しか知りえない。 あたかも小沢事件の報道を検察が意図的に司法記者にリークして世論誘導する がごとく、外務官僚のリークする裏話をスクープのごとく報じ、朝日新聞は、 作られた麻生首相の手柄話を宣伝させられているのだ。 朝日新聞の記事は言う。麻生首相はあくまでも安保理決議の成立を目指す事に こだわって説得に努めた。しかし米中ですでに議長声明の流れが出来つつあり、 中国の温家宝に決議案を飲ませる事も困難だった。そこで麻生首相は、方針転換 を決めた。議長声明の中でより強い批判を盛り込むのだ。「形式を譲って 内容で押す」のだ。それを韓国の李明博大統領と連携して温家宝首相に飲ませる のだ。 安保理決議から一転して議長声明に譲歩した麻生首相にいたく感謝した温家宝 首相は、麻生首相が求める強い批判内容の議長声明案を受け入れることを約束し、 交渉を続けていたニューヨークの部下に指示を出した。かくして麻生首相の決断 と戦略によって日本の主張が議長声明に盛り込まれた、と。 とんでもないちょうちん記事である。外務官僚の代弁記事である。 安保理決議と議長声明では外交的重みはまったく違う。安保理決議を勝ち取れ なかったのは日本外交の完全な敗北である。議長声明にどのような表現が書かれ ようと、誰もそんな文章に関心はない。だからこそ中国はどんな表現でも受け 入れたのだ。 朝日新聞は次のように舞台裏をことさらドラマチックに書く。 ・・・政府専用機で日本への帰途についていた麻生にニューヨークから一報が もたらされた。「過去の安保理決議に従っていない(NOT IN CONFORMITY)」 という(弱い)表現から、CONTRAVENTION に強まった。VIOLATION ほど強く ないが、日本語でも中国語でも違反と訳せる。「日本が同意すればまとまる」 というニューヨークからの連絡だ。 報告を聞いた麻生は、「CONTRAVENTON? どういう意味だ」。説明を聞いて うなずき、指示を出した。「OKしろ」・・・こうして北朝鮮の発射を非難する 議長声明が採択された・・・ 馬鹿馬鹿しくて読んでいられない。CONTRAVENTIONの意味もわからない麻生は、 OKするしかなかったのだ。日本が反対してまとまらなければ、日本が孤立して 責任を取らされるところだったのだ。 英語を母国語とする米国も英国も、さぞかし、そんな修辞で日本や中国が納得 するのであれば、「お安い事だ」と思っていたに違いない。 ───────── 天木直人のメールマガジン 2009年4月21日発行 第155号 発行者:天木直人 著者ブログ: http://www.amakiblog.com/ 読者の皆様からのメールをお待ちしております。このメールマガジンに返信 していただければ、著者まで届きます。 天木直人メルマガ懇親会のお知らせ。 現在までに確定した懇親会の案内です。最寄りの地に在住の方の参加を 歓迎します。 京都開催と東京開催についてはほぼ収容数に近づきました。参加ご希望の方は メールにてご一報ください。 新たに山梨開催(8月22日)と徳島開催(9月13日)が確定しました。 京都開催 日時 5月16日(土) 午後1時─5時 場所 キャンパスプラザ京都(JR京都駅烏丸口から西徒歩5分)2階 (収容80名) 集会名 天木直人メルマガ懇親会(以下同じ) 参加要領 メルマガの購読者を優先しその他一般開放(以下同じ) 参加費 会場代分担 一人当たり500円見当 東京開催 日時 5月31(日) 午後1時─5時 場所 高井戸地域区民センター(収容70名) 京王井の頭線高井戸駅徒歩3分、荻窪駅南口から関東バスで 4番 「芦花公園駅前入口行」「給田行」 高井戸駅下車 徒歩2分 参加費 無料 富山(高岡)開催 日時 6月10日(水) 午後1時─5時 場所 ビジネスイン高岡 4階研修室・会議室(収容45名) 富山県高岡市駅南 5-3-3 JR高岡駅南口徒歩1分 参加費 500円(会場代分担) 福岡開催 日時 6月14日(日) 午後1時─5時 場所 アクロス福岡 セミナー室2(収容70名) 福岡市中央区天神1-1-1 参加費 500円-1000円(会場代分担) 福島開催 日時 6月28日(日) 午後1時─5時 場所 郡山ビッグバレット(収容60名) 参加費 500円─1000円(会場代分担) 盛岡開催 日時 7月25日(土) 午後1時─5時 場所 いわて国保会館 せせらぎ(収容40名) 盛岡駅から徒歩5分 参加費 500円(会場代分担) 山梨開催 日時 8月22日(土) 午後1時─5時 場所 生涯学習センターこぶちざわ JR小淵沢駅徒歩15分 参加費 無料 徳島開催 日時 9月13日(日) 場所 未定 ─────────

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