□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年4月15日発行 第146号 □■ ────────────────────────────────── ■ 誰が「総理」を決めるかーその1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ どうやら連休明けの5月から政局は一気に動く気配を見せてきた。小沢問題 の正念場がやってくる。 そのタイミングを前にして、発売中のSAPIO4月22日号は、誰が「総理」 を殺すのか、と題して、小沢問題の本質を考える渾身の特集を組んでいる。これが 実に面白い。為になる。 読者に代わって、私が注目した視点、論点を要約して、このメルマガで連載して 紹介していきたい。題して、誰が「総理」を決めるのか、である。 その第一回目は、日本の総理は自民党内部の権力争いで決められてきた、 という指摘についてである。 本誌(SAPIO)政界特捜班の手になるその記事は、造船疑獄とロッキード 事件を例にとって要旨次のように説明している。 「・・・戦後、検察が最初に権力中枢に捜査を向けたのは54年の 『造船疑獄』事件であった。東京地検特捜部は業界から献金を受けていた自由党 の佐藤栄作幹事長、池田勇人政調会長の捜査に着手し、佐藤幹事長を収賄容疑で 逮捕する方針を固めた。 ところが吉田内閣の犬養法相が辞任と引き換えに指揮権を発動し逮捕が 見送られた。当時の検事総長は国会で証人喚問され、『指揮権が捜査に支障 を来たした』と発言し、吉田内閣は窮地に陥った。 当時の政界は保守勢力が吉田派と鳩山・岸派に分裂していた。鳩山・岸は 改憲、再軍備を主張し、吉田は慎重派だった。そのさなかに造船疑獄が起き、 吉田内閣は総辞職し、鳩山内閣が成立する。 それを機に、翌55年、民主党と自由党は、『憲法改正』と『社会主義勢力 から日本を守る』という二大テーマを掲げて保守合併し、今の自由民主党ができる。 疑獄の裏には、鳩山ら『国家派』を後押しした米国CIAの動きがあったとも 指摘されている・・・ 次の大きな捜査は、いわずと知れたロッキード事件である。当時の政界は 岸、池田、佐藤という官僚出身首相が10年以上にわたって政権を担い、霞が関 と自民党による国家支配体制が確立した時期だが、そこに田中角栄が新興勢力 として勃興し、岸、佐藤の後継者である元大蔵官僚の福田赳夫や党人派の三木 武夫といった政敵を破って首相に就任した。 当時の首相は三木武夫であり、クリーン三木が田中の金権政治を潰す為に 逮捕にゴーサインを出したといわれているがそれだけではない。当時法相の 稲葉修は田中逮捕前のある講演で、この事件で金権政治の膿をだせば自民党 も良心があると国民は思ってくれる。そうすれば総選挙で負けないで済む、 と語っている。事件後三木内閣の後を受けて政権についたのが、田中の真の 政敵・福田赳夫だった。 その後に起こったダグラス・グラマン事件の結末も、ロッキード事件の結末と くらべればあまりにも対照的だ。二つの事件の構図はそっくりで、むしろ ダグラス・グラマン事件のほうが、自衛隊に早期警戒機を売り込むという、より 重大な疑惑であった。 だが、奇しくも田中角栄と敵対した岸、福田、中曽根、松野などが中心となった この限りなく黒に近い疑惑には捜査が及ばなかった。 ロッキード事件当時に指揮をとった伊藤栄樹東京地検次席検事は、ダグラス・ グラマン事件の時には法務省刑事局長になっていたが、この時国会で、 「巨悪を取り逃がさない」(参院予算委員会)という有名な言葉を吐いて大見得 を切った。しかし、結局捜査は政界に及ばなかった。その後、伊藤栄樹は検事総長 にのぼりつめた・・・」 なるほど、総理を決めるのも殺すのも、政権政党である自民党内部の権力争い であることがわかる。野党などは蚊帳の外なのだ。そしてその背後に常に米国の 陰がちらつく。 こう考えると小沢おろしはまさに自民党内部の骨肉の権力争いによって起き ていると解釈することができる。 小沢一郎という政治家が、その政治人生においてこよなく自民党的政治家 であり、田中角栄の衣鉢を受け継いだ政治家である事を考えた時、まさしく 小沢おろしは自民党内部の権力争いに違いない。 小沢批判の急先鋒が保守・体制の側につくメディアや、保守的評論家などで あることもうなづける。小沢おろしのその背後に米国の陰がちらつくのも まったく同じ構図である。 そうだとすれば小沢一郎がとるべき戦略はただ一つである。反自民の左翼、 労働組合や、それを支持する左翼の国民を味方につけるのはいい。 しかし、それよりもはるかに重要な事は、多くの保守的な国民の心をとらえる ことだ。いままで漠然と自民党を支えてきた保守的無党派層に訴えるのだ。 もはや自民党ではこの国を救えない。自民党は解体し、ここであらたな国民の 為の政党を作らなければならない、そのための政権交代だ、と。 それを見届けた上で自分は政治家を終える、そこまではなんとしてでもい 応援して欲しいと。 そして今は決して米国を不必要に刺激してはいけない。すべては政権を取って からでよい。 小沢一郎の正念場である。 ───────── 天木直人のメールマガジン 2009年4月15日発行 第146号 発行者:天木直人 著者ブログ: http://www.amakiblog.com/ 読者の皆様からのメールをお待ちしております。このメールマガジンに返信 していただければ、著者まで届きます。 天木直人メルマガ懇親会のお知らせ。 現在までに確定した懇親会の案内です。最寄りの地に在住の方の参加を 歓迎します。 京都開催 日時 5月16日(土) 午後1時─5時 場所 キャンパスプラザ京都(JR京都駅烏丸口から西徒歩5分)2階 (収容80名) 集会名 天木直人メルマガ懇親会(以下同じ) 参加要領 メルマガの購読者を優先しその他一般開放(以下同じ) 参加費 会場代分担 一人当たり500円見当 東京開催 日時 5月31(日) 午後1時─5時 場所 高井戸地域区民センター(収容70名) 京王井の頭線高井戸駅徒歩3分、荻窪駅南口から関東バスで 4番 「芦花公園駅前入口行」「給田行」 高井戸駅下車 徒歩2分 参加費 無料 富山(高岡)開催 日時 6月10日(水) 午後1時─5時 場所 ビジネスイン高岡 4階研修室・会議室(収容45名) 富山県高岡市駅南 5-3-3 JR高岡駅南口徒歩1分 参加費 500円(会場代分担) 福岡開催 日時 6月14日(日) 午後1時─5時 場所 アクロス福岡 セミナー室2(収容70名) 福岡市中央区天神1-1-1 参加費 500円-1000円(会場代分担) 福島開催 日時 6月28日(日) 午後1時─5時 場所 郡山ビッグバレット(収容60名) 参加費 500円─1000円(会場代分担) 盛岡開催 日時 7月25日(土) 午後1時─5時 場所 いわて国保会館 せせらぎ(収容40名) 盛岡駅から徒歩5分 参加費 500円(会場代分担)

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