… … …(記事全文4,736文字)米国共和党が中間選挙で敗北した中で、日本が進むべき道を問いたい。
まず言えることは中間選挙で共和党が負けても、日米関係は変わらないし、アメリカの対中姿勢は変わらないと言うことだ。
民主党と共和党を問わず、米政界全体が「中国はアメリカが主導してきた国際秩序や安全保障に対する最大の挑戦者だ」と捉えている。
だから、半導体やAI、量子技術といった軍事にも転用できる先端技術での中国の台頭や、台湾海峡・南シナ海での軍事的威圧に対しては、両党とも抑止力を維持しなければならないという点で完全に一致している。
実際に米下院には対中国を専門に扱う超党派の特別委員会が置かれていて、政権がどちらの党に移ろうと、ハイテク規制や投資規制などの対中牽制法案は次々と可決されている。
この方向は一切、変わらないのだ。
他にも、米国製造業と雇用を守る経済ナショナリズムの定着がある。
かつてアメリカには「中国との貿易を増やせば、いずれ中国も自由化・民主化する」という期待があったが、その考えは現在完全に崩壊している。
かつての工業地帯である中西部ラストベルトを中心とした製造業の雇用流出や不公正な産業補助金の問題は、共和党の支持層だけでなく、民主党を支える労働組合にとっても死活問題だからだ。
医薬品や重要鉱物などのサプライチェーンを国内に戻して、中国への依存度を下げる政策は、どちらの政党が推し進めても有権者から強く支持されている。
他にも、世論や有権者の対中感情の悪化もある。
政治家だけでなく、米国民全体の世論調査においても、中国に対する警戒感や不信感は過去最高水準で高止まりしている。
「対中姿勢を弱める」と受け取られる言動は、共和党・民主党どちらの候補者にとっても選挙で致命傷になりかねない状態だ。
そのため、選挙戦や日常の政治運営において「どちらがより中国に厳しく対応できるか」を競い合う構造が出来上がっている。
これは信じられないかもしれないが日本では放映されない事実だ。
現に2024年の大統領討論会でも、トランプとハリスが互いに「中国寄り」と非難し合った。
2024年9月のWashington Postも下院共和党の「対中関連法案の集中審議」について、「北京が重大な国家安全保障上の脅威であるという議会での広範な超党派的認識が、『対中強硬』というスローガンを選挙年の争点に変えた」と記述しているし、また、共和党は民主党を弱腰と描こうとし、民主党は自らも対中強硬であることをアピールした、と報じているほどだ。
Washington Post
https://www.washingtonpost.com/national-security/2024/09/11/house-china-week-legislation/また、共和党と民主党でアプローチの手法は違っても目指す目的が同じである点も重要だ。両党で異なるのは中国とどう対峙するかというやり方だけで、共和党は二国間での直接交渉や一方的な高関税の導入など、単独行動でのディールで圧力をかけようとする傾向があるのに対し、一方で民主党は、日本や欧州、オーストラリアといった同盟国との多国間連携を軸に、国際的な法規制やハイテク輸出管理で包囲網を作ろうとしている。
やり方こそ違えど「覇権国家としてのアメリカの地位を守る」という目的は共通しているため、議会がネジレようとアメリカの対中強硬路線が揺らぐことはない。
一方、日本はどうか?そして、どうすべきか?下記に続く!
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