… … …(記事全文4,344文字)
※当メールマガジンは画像が掲載されておりますのでウェブで読んでいただくよう、お願いします。過去記事も同様です(閲覧に際しては〔ウェブで読む〕ボタンをクリックしてください)
イスラエルを招待しなかった長崎市の判断は正しい
──日本にとって8月は特別な意味を持つ。
今から79年前の1945年8月6日、広島にウラン型原爆が投下され、8月9日には長崎にプルトニウム型原爆が投下された。
故に8月初旬は「原爆の日」として鎮魂ムード一色となり、その後の8月15日に「終戦の日」を迎える。
さらには日本の置かれた政治的立場、そして国際政治の矛盾や欺瞞、イカサマぶりが露出する時期でもある。
今年そのことが顕著になった具体的事例として、平和記念式典へのイスラエルの招待を巡り、広島市と長崎市の対応の違いが浮き彫りになったことが挙げられる。
広島市も長崎市も共に2022年のロシアによるウクライナ侵攻以来、ロシアとその同盟国ベラルーシを式典に招待していない。
これは真っ当な判断だ。
しかし、広島市においてはパレスチナを招待せず、イスラエルを招待している。
一方で、長崎市はパレスチナを招待した上で、イスラエルを招待しなかった。
この事に関しては明らかに広島市の判断が間違っている。
なぜなら、大量虐殺(ジェノサイド)の当事者であるイスラエルを招待し、その犠牲者のパレスチナは不招待の措置をとったからだ。
──そのように書くと必ず、『現在のイスラエル・パレスチナ戦争は "ハマス" が戦端を切り開いた!』と、まるで先に攻撃を仕掛けた「ハマス」が悪いかのような物言いをし、故にイスラエルを招待したのは正しいと言い出す馬鹿が湧いてくる。
しかし、その認識は完全に誤りだ。