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Introduction:4月に行われた衆議院・東京15区の補選で、他陣営の選挙活動を妨害したとして5月17日、「つばさの党」のメンバーが逮捕された。
容疑は公職選挙法が定める「選挙の自由妨害罪」である。
つばさの党は5月13日の月曜日、事務所やメンバー自宅の家宅捜索を受け、5月17日の金曜日には逮捕へと至った。
逮捕は予め予想されたことだが、それでも警察当局はなかなか早い対応を見せたことになる。
逮捕されたのは「つばさの党」代表の黒川敦彦・容疑者、幹事長で補選にも立候補した根本良輔・容疑者、そして組織運動本部長の 杉田勇人・容疑者の3名。
それにしても公職選挙法の「選挙の自由妨害罪」で警視庁が強制捜査を行い、逮捕に踏み切るのは極めて異例である。
確かに「つばさの党」は問題のある政治団体には違いなく、違法行為に手を染めたのも事実だ。
最初に断っておくが、筆者は彼らの味方ではないし擁護するつもりもない。
とはいえ、彼らが「凶悪犯」であるかのような空気が醸成されていることには強い違和感を覚えざるを得ない。
──果たして、彼らは本当に「悪」なのか?