… … …(記事全文8,212文字)2月11日付けのメルマガ「自民316議席が開く『新しい戦前』の扉 待ち構える大阪ダブル選後のハードル」が、いよいよ現実のものとなった。メルマガで指摘したように、「ハードル」が吉村洋文大阪府知事の前に立ちふさがっているのだ。大阪ダブル選で圧勝し、府知事選としては史上初の約300万票を獲得した吉村だが、身内である大阪維新の会大阪市議団の抵抗には逆らえなかったようである。
メルマガではハードルについて以下のように記した。
>現在、大阪府議会と大阪市議会は大阪維新の会が最大会派であるため、他党が反対しても法定協議会の設置条例案の可決はさほど難しくはない。ところが、維新の大阪市議団は民意を問うのはダブル選ではなく来春の統一地方選であり、そこで維新が勝てば住民投票へ向けてスタートするという「決議書」を今年1月15日にまとめた。となると、「来年4月までに住民投票を実施する」という吉村の考えと維新市議団とは相容れないことになる。ダブル選で一応の勝利を果たしたとはいえ、吉村と横山にとってこの点が高いハードルになるのだ。
>吉村と横山にすれば、維新市議団と話し合って決めるということなのだろう。だが、決議書というのは単なる文書の羅列ではない。維新市議団の総意を対外的に示した政治的な声明なのだ。選挙の公約と同様、法的な制約はなくても重い意味を持つ文書である。
吉村と維新市議団が対立するのは、それぞれの「民意」に温度差があるからだ。吉村の「民意」と同市議団の「民意」の価値観が異なっていることで、双方が主張する住民投票の実施時期に狂いが生じている。しかも市議団には「決議書」という政治声明があることで、余計にあとには引けない事態に陥っている。
上記メルマガの記述にあるとおり、「ダブル選に反対」「民意を問うのは来年4月の統一地方選で」という決議書を公表した維新市議団にすれば、「ダブル選で民意を得た。来年4月までに住民投票を行う」という吉村の主張など受け入れられない。そのため、2025年度内に法定協を設置するという吉村の思惑は外れ、来年4月までの住民投票の実施は、ほぼ不可能になりつつある。
ただし、維新市議団は大阪市廃止・特別区設置構想(いわゆる大阪都構想)を否定しているわけではない。本音では「都構想は必要なし」と考える維新市議は一部にはいるようだが、市議団総体としてはそこまで全否定はしていない。住民投票の実施時期には異論があっても、基本的には「都構想、バンザーイ」であることに注意しなければならない。遅かれ早かれ、いわゆる都構想の賛否を問う住民投票は行われるものだと理解したほうがいい。

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