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ミラノ冬季五輪の話が続いてしまうが、この件については捨てておけないのでとりあげてみたい。
女子フリースタイルスキーのハーフパイプで金、ビッグエアとスロープスタイルで銀、のそれぞれメダルを獲得した、中国のアイリーン・グー(谷愛凌)選手(23歳)である。
中国の、と言ったが、少なくとも選手としての所属が、である。
アメリカ、サンフランシスコ出身。
父がアメリカ人、母が中国から渡米した中国人のハーフだ。
スキーとの縁は、母がスキー教室に通わせたことから始まる。
2015年、母のすすめで中国籍に帰化。
選手としては2018~ 19年シーズンにはアメリカに所属していたが、2019年からは中国に所属。
2022年の北京冬季五輪では中国代表として、女子スキーフリースタイルのハーフパイプとビッグエアで金メダル、スロープスタイルで銀メダルを獲得している。
グー選手はスキーの実力のうえにルックスも抜群で、ファッションモデル活動もしている。
国籍の件については、中国に帰化した時点でアメリカ国籍は放棄しなければならないが(中国は二重国籍を認めない)、記者たちからの度重なる質問に、明言を避けている。
アメリカで生まれ、育ち、特に、中国では手に入らない自由や権利を享受しつつ、アメリカの施設・環境を利用してスキーのスキルアップをする。
それなのに国際大会には中国の代表として参加する……。
誰しも疑問を抱くこの問題に対し、J・Ⅾ・バンス副大統領はこう言っている。
「アメリカで育ち、この国の教育制度や自由と権利の恩恵を受けてきた人間が、この国を偉大な場所にしている要素を享受してきたのであるなら、アメリカの代表として競争するべきと願う。それは当然の話だ」
まさに正論。
これに対し彼女は米全国紙「USA Today」で反論した。
「私がやることなすことに問題を感じる人がいるのは、彼らが『中国』を一つの巨大な塊として捉え、ただただ嫌っているから。あとは私が勝つからだと思う」
アメリカから自由や権利をいかに享受し、恩恵を受けたかという肝心な点に答えておらず、感情論に終始している。
もっとも、Diamond online 2026年 2 月27日『ミラノ・コルティナ五輪の「華人ヒロイン」アリサ・リウとアイリーン・グーの複雑に絡み合った事情とは』と題する、ふるまいよしこ氏の記事によれば、今回の五輪の直前に受けたインタビューでは本音が現れている。

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