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東南アジアのタイで、日タイハーフの青年が地元の商店主などに質問するという動画を見た。
日常的に観光客である日本人、中国人、韓国人と接している人々だ。
この三者を外見や態度からどう見分けるかを聞くと、顔、姿勢、しぐさ、服装、髪型などから見当がつくのだそうだ。
興味深かったのは日本人は「性格がいい」「ありがとうと言う」と褒めたあと、男は背が低く(最近ではそうでもないが)、ヒゲを伸ばす、体が細いということだった。
要はお人よしで腕っぷしが弱いということだろうか。
同じ動画主の別のシリーズを見たら、今度は女の子にどの国の男性と結婚したいかと問うていた。
その中に日本人と答えた子がいて、理由は「約束やルールを守るから」であるという。
こういうところを評価してくれるとはありがたいではないか。
とはいえ日本人は少数派で、欧米人という答えが本国タイ人と肩を並べるほどだった。
私が驚いたのは、迷うことなく欧米人と答えた女の子がいて、その理由として「青い目の子どもが欲しいから」と述べたことだった。
確かに青い目はきれいであるし、魅力と感じられることは私もよくわかる。
しかし青い目はメラニンの生成が抑制されることで実現し、メラニンがその役割をなす紫外線対策が疎かとなり、生きていくうえで不利なはずだ。
それでも欧米人の20~40%の人が青い目であるから、単に魅力であるだけでなく、何らかの機能があるのかもしれない(とはいえヨーロッパでも紫外線の弱い高緯度地方なら青い目でもあまり差支えない)。
この青い色が魅力になるという例を、私はかつてヨーロッパクサリヘビというヘビの論文を読むことで知った。
このヘビは褐色であり、鎖のような模様がある。
要は周りに溶け込むよう、隠ぺい色になっている。
ところがあるとき、突然変異によって全身が鮮やかな、青い個体(オス)が登場した。
隠ぺいどころではない色だ。
しかしそのオスがメスにモテること、モテること。
そうしてあっという間にそのエリアに青い個体が増えていったのだ。
メスが青いオスに、どんな実質的意味を見出して交尾したのかはわからない。
増えた青い個体がその後どうなったのかもわからない。
とにかくメスは、珍しくて美しいオスにとてつもない魅力を感じたのだろう。
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