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ノーベルウィークのトップバッター、ノーベル生理学・医学賞が10月2日に発表された。
アメリカ、ペンシルベニア大のカタリン・カリコ氏(女性)と同大のドリュー・ワイスマン氏に対してである。
受賞理由は新型コロナウィルスのm RNA(メッセンジャーRNA)ワクチンの実用化を可能にしたことだ。
この知らせに怒髪天をつくほどに驚いた。
実をいえば昨年の同賞は、わが意を得たものだった。
我々が過去にネアンデルタール人と交配し、ヨーロッパ系、アジア系の人間なら、彼らの遺伝子を2~3%くらい持っていることを証明した、スヴァンテ・ペーボ氏。
10年以上前から氏の受賞を確信していた私は「やったー」と叫んだくらいである。
ちなみに、なぜヨーロッパ系とアジア系かというと、我々の祖先がアフリカを出たあとでネアンデルタール人と交配したからである。
またアフリカにルーツがある人でも、ヨーロッパ系、アジア系と混血していれば話は別である。
ともあれ、前回は純粋な科学上の大発見であり、これからこの分野がどう発展していくのだろうかとワクワク、ドキドキ。夢や希望を大いにかきたてた。
ところが今回は正反対。怒りと失望しか湧いてこない。
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