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東京大学大学院教授の赤川学先生が月刊ウィル誌上で「13歳からの性」を連載中だ。
現在発売中の11月号には「『射精責任』を読む」と題した記事が掲載されている。
ちなみに赤川先生と私は同雑誌で今年初めに対談し、少子化問題を論じている。
『射精責任』とは、ガブリエル・ブレアという6人の子を持つモルモン教徒のアメリカ人女性が書いたベストセラー本だ。彼女は起業家であり、ブロガーでもある。
赤川先生としては話題の本の翻訳が出たので読んでみたというわけである(村井理子訳、太田出版)。
アメリカでは長年、中絶を巡って胎児側に立つか、母体側に立つかの論争が続いてきた。
胎児の生命権か女性の権利かである。
前者は文字通り胎児の生命をいかに重んじるかであるし、後者は相手の男性からの援助が得られないなど、望まない妊娠をした場合の女性の権利をいかに重んじるかということだ。
結局、両者を鑑みて、たとえば妊娠15週以降の中絶を原則禁止するという法律などがある(ミシシッピ州法)。
ブレアはそれに対し、そもそも中絶以前の問題、つまり望まない妊娠の原因となる、男の無責任な射精について議論している。
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