━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2017/12/28 立憲民主党枝野幸男代表への提言 第1930号 ウェブで読む:http://foomii.com/00050/2017122808564543260 EPUBダウンロード:http://foomii.com/00050-43822.epub ──────────────────────────────────── 2017年を回顧し、2018年を展望したい。まずは、政治情勢についてである。2017年の最大のハイライトは10月に衆院総選挙が実施されたことだ。安倍政治を退場させることが最大の焦点であった衆院総選挙が実施されたにもかかわらず、これを実現できなかった。この原因を探求するとともに、次の総選挙に向けて抜本的な対応策を構築しなければならない。主権者の多数が「安倍政治を許さない!」と考えている。しかし、この主権者の声、意思が現実の政治状況に反映されていない。その原因を究明し、是正することが必要である。 2018年2月17日の衆院予算委員会で森友学園疑惑についての野党から追及が行われた。時価10億円相当の国有地が、安倍首相夫妻が昵懇にしていた籠池泰典氏夫妻が運営する森友学園に実質200万円で払い下げられていたことが明らかになった。情実による国有地不正廉売疑惑であり、重大な国政上の問題になった。これに追い打ちをかけたのが加計学園疑惑である。安倍首相が「腹心の友」と公言する加計孝太郎氏が経営する加計学園が獣医学部の新設を求めていた。これを安倍首相が議長を務める国家戦略特区諮問会議が適正ではない手続きで加計学園の獣医学部を新設したとの疑惑が浮上した。さらに、加計学園の獣医学部校舎建設に際しては、工事費が水増しされて補助金が詐取された疑いも指摘されている。森友・加計学園疑惑は政治腐敗の典型的な事例であるとの批判を生んできた。さらに、安倍首相が昵懇にしてきた元TBS社員の山口敬之氏が、準強姦容疑で逮捕状を発付されたにもかかわらず、菅義偉官房長官の秘書官を長く勤め、警視庁刑事部長の職位にあった中村格氏が逮捕執行を中止させていたことも発覚した。これも政治的な背景での捜査妨害ではないかとの指摘を生んでいる。2017年の国内政治は「山かけもりそば疑惑」に始まり「山かけもりそば疑惑」で終わったと言っても過言ではない。… … …(記事全文6,207文字)
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植草一秀(政治経済学者)