━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/06/30 脱原発・反シロアリ増税を静かに求める紫陽花革命 第273号 ──────────────────────────────────── 関西電力大飯原発の再稼働反対を訴える市民行動が官邸前で展開されている。 6月29日には、官邸周辺が原発再稼働反対を訴える市民で埋め尽くされた。 紫陽花革命と呼ばれる日本における市民による政治活動が大きなうねりを示し 始めている。 民主主義の主役は本来、主権者である国民である。 代議制民主主義においては、主権者である国民の負託を受けて国会議員が政策 決定にあたる。 しかし、その政治家が、主権者である国民の意思を踏みにじる行動を強めてい る。 この意味で、原発・消費税・TPPはすべて根が同じ問題である。 民意の負託を受けて行動するはずの政府が、民意を踏みにじる暴走を始めるの なら、主権者である国民は、その本来の主権を活用して、政権を退けさせる必 要がある。 民意を無視して原発再稼働を決め、民意を無視して消費増税を決める政治勢力 には、退出してもらわねばならない。 国会での議決で多数を確保したとはいえ、それは、民主党の悪徳執行部が党議 拘束と処分という「脅し」によって得た賛成票でしかない。 何よりも大事なことは、主権者である国民の理解と納得、賛成を得ることなの だ。このプロセスを踏んでいない決定に正統性はない。 官邸前での市民の静かなる行動により、日本の政治が変革する機運が生まれ始 めている。 「非暴力」の静かな市民運動。これが紫陽花革命の基本である。 「主権者国民連合」による脱原発・反消費税・反TPPの運動が、この紫陽花 革命と軌を一にすることは言うまでもない。 主権者である市民の力により、日本を変えてゆかねばならない。… … …(記事全文2,472文字)
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植草一秀(政治経済学者)