□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018年12月7日第765号 ■ ============================================================== 米中サイバー戦争勃発と、問われる日本の自主外交 ============================================================== 中国の通信機器最大手である華為技術(ファーウェイ)の最高幹部が カナダで逮捕されたというニュースが世界を駆け巡った。 ほんの数日前には、アルゼチンでトランプ・習近平会談が行われ、 貿易戦争で和解の兆しが見えたばかりだった。 だから私はこのニュースに衝撃を受けた。 しかし、きょうの各紙を見てさらに衝撃を受けた。 それらの記事に書かれている事を断片的に羅列するとこうだ。 すなわち、これは氷山の一角で、ファーウェイをはじめとする中国 企業がイランなどに米国製品を輸出しているという制裁違反容疑は、 2年以上も前から米国の捜査対象となっていた。 さらに言えば、ファーウェイをはじめとする中国企業と米政府の争 いは、イラン制裁違反が取りざたされる以前から続けられてきた。 米国政府は、中国共産党と政府、軍、そして中国の民間企業はつな がっており、他国の政府や企業を人民解放軍のサイバー部隊などがハ ッキングし、盗んだ知的財産などの情報は 中国の民間企業に渡されている、という認識で警戒感を強めて来た。 最近、第5世代移動通信システムである「5G(筆者註:5Gとは 現在の4Gの100倍とも言われる超高速のシステム。5Gの時代に なると、世の中のありとあらゆるものがネットワークで接続され、S F映画のような世界が到来することになるらしい)」が取りざたされ るようになり、米国の危機感は一気に高まった。 報じられるこれらの指摘を考えると、10月4日のあのペンス副大 統領の対中宣戦布告演説の意味がよくわかる。 これは米中のサイバー戦争の勃発と言う事なのだ。 戦争である以上、米国は同盟国に協調を求めて来る。 実際のところ、今回の逮捕は、ファーウェイを排除すべきだとの強 い米国の圧力に、カナダ当局が沿った結果だ。 最近では、オーストラリアやニュージーランドがファーウェイの電 子機器を5Gのインフラから締め出す措置を決定している。 英国の通信分野も締め出しの方向で調整が行われているらしい。 これらの国は、米国と諜報活動を共有する協定を結んでいる、いわ ゆる「ファイブ・アイズ(米国・英国・カナダ・オーストラリア・ニ ュージーランド)」のメンバーである。 そして日本だ。 米国の圧力は当然ながら日本にも及んでくる。 しかし、スマホなどファーウェイ製品はすでに日本でも人気が高く、 消費者の支持を得ているという。日本も2019年から5G時代が始 まることになっており、日本の今後の経済成長を牽引すると期待され ているという。 絵にかいたような米国と中国のどちらをとるかの板挟みだ。 米中対立が激しくなっていく中で、いや米ロ関係も対立が激しくな っていく中で、日本の国益を最優先した自主、自立外交が、待ったな しに求められる時代がやってくるという事である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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