□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月4月20日290号 ■ ============================================================= 「日米二国間貿易交渉」という名の悪夢の再来 ============================================================= 予想されていたとはいえ、ここまで貿易問題で一方的に譲歩させられるとは思わなかった。 あっさりと安倍首相は日米の二国間貿易協議の開始を飲まされてしまった。 メディアは、警戒しなければいけない、などとのんきなことを書いているが、そんな生易しい事ではない。 飲まされたのは貿易協議ではなく交渉だ。 そして貿易ばかりに注目が集まっているが、交渉が始まれば貿易だけにとどまらない。 二国間交渉で米国が日本に迫って来る要求は理不尽なものばかりだ。 それを一番よく知っているのは官僚たちだ。 実際のところ、70年末に始まった貿易摩擦はあらゆる市場開放要求につながり、最後は日本の構造改革にまで発展し、ことごとくそれを飲まされた日本は、日本の解体を余儀なくされた。 当時の官僚たちは皆その悪夢を知っている。 外務省幹部の中には、米国と真面目に交渉しようと思っている者はもはや誰もいないと口を滑らせて出世を棒に振った者もいた。 外務官僚たちの中には辞めていく者が続出した。 あの時でさえそうだ。 今度はもっと悪夢になる。 なにしろ政治が機能していない。 官僚組織が崩壊している。 日本の大手企業は軒並みに弱体化している。 そして、なんと言っても相手はトランプ大統領だ。 日本は丸裸にされるだろう。 この悪夢から逃れるにはどうしたらいいか。 一つだけある。 それは安倍政権を交渉が始まる前に変える事だ。 すべては安倍首相のせいにして、あれは国民の支持を失った安倍首相がトランプ大統領と空約束したものだ。 あらたな政権の下で再協議するしかない。 そう言える状況に持ち込むのだ。 そのうちトランプ大統領はいなくなる。 悪夢から逃れるのはそれしかない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)