□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018月3月20日第217号 ■ ============================================================= 北朝鮮有事を口にした小野寺防衛相の大臣失格 ============================================================= このところ、米国が北朝鮮を攻撃するのではないかという意見がメディアで頻繁に見られるようになった。 すなわち米朝首脳会談はうまく行くはずがない。 会談はすぐに決裂し、その時こそトランプが北朝鮮を攻撃する時だという意見だ。 おりからトランプが側近の更迭を繰り返し、ついに米朝首脳会談が決まった直後に融和派のティラーソン国務長官が更迭され、その後釜に強硬派のポンペイオCIA長官事が就任した。 その事も北朝鮮有事の憶測を高めた。 このような憶測が安倍擁護派の周辺から語られるのは理解できる。 はしごを外された安倍首相が意固地になり、米朝会談の決裂を願っても不思議ではない。 それを忖度した側近が安倍首相の為にそう吹聴するのはわかる。 しかし、反安倍の孫崎享氏さえも日刊ゲンダイ紙上でそう書いたのには驚かされた。 それほど米国の北朝鮮攻撃は可能性が出てきたのだろうか。 それでも、評論家や学者がそういうのはまだ許せる。 しかし現職の閣僚、しかも防衛担当の閣僚がそんな事を言ってはお終いだ。 何があっても戦争を許してはいけない。 だから、政府の人間が戦争の可能性を口にしてはいけないのだ。 ところが、小野寺防衛相はそれを口にした。 小野寺防衛相は来日中のバーガー米太平洋海兵隊司令官と昨日会談したという。 その会談の模様を小野寺防衛大臣はメディアに語った。 その内容を今日の各紙が報じてる。 すなわちバーガー司令官はこう小野寺大臣に語ったという。 外交政策が仮にうまく行かなかった場合、軍として何らかの対応を取らなければいけない可能性も出てくると。 即応体制を常に維持しておくべきだということで上級司令官から話が来ていると。 米司令官が小野寺大臣にそう話す事は勝手だ。 しかし、普通はそれをメディアの前でしゃべることはあり得ない。 そしてその内容が北朝鮮攻撃の可能性ならなおさらだ。 しかし、小野寺大臣はその禁を犯してあたかもそれがいい事のようにしゃべった。 それだけでも大臣失格なのに、もしそれが安倍首相の本心を忖度して代弁したとすれば何をかいわんやだ。 安倍政権ともども小野寺防衛相は一刻も早く辞めたほうが国民の為である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)