□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年1月28日第87号 ■ ============================================================== 「原発強国」を目指す中国の誤りを正しく批判できない日本 ============================================================== 中国政府は27日、はじめての「原発白書」なるものを発表したという。 その白書で中国政府は原発建設を加速して、2020年までに発電量を現在の2倍以上に増やすとともに、原発の海外輸出を通じ、文字通り原発大国を目指すことを宣言したという。 とんでもない国だ。 隣国がこのような原発強国になることは認めがたいし、何よりも原発事故が起きた時に日本の受ける被害は甚大だ。 日本は、唯一の被爆国として、そして3・11を経験した国として、中国政府の原発強国政策に反対する立場にある国だ。 原発強国を目指す中国をたしなめなければいけない国である。 しかし今の安倍政権にそれは望むべくもない。 なぜなら安倍政権そのものが、原発事故すらコントロールできないのに原発再稼働を急ぎ、原発輸出で中国と競争しようとしているからだ。 原発問題だけではない。 中国の軍事的膨張主義についてもそうだ。 憲法9条を捨て米国との軍事協力を強化しようとしている安倍政権に、中国の軍事覇権主義を批判する資格はない。 そんな安倍首相が習近平の中国に文句を言っても、誰に向かって言っているんだ、顔を洗って出直してこい、と一蹴されておしまいだ。 もし日本が憲法9条を掲げ、核と人類は共存できない、武力では平和は望めない、馬鹿な真似は止めろ、と中国に迫れば、中国は返す言葉はないだろう。 憲法9条こそ日本の最強の外交カードである。 それに気づかない安倍政権はおろかである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)