□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年11月25日第890号 ■ ============================================================= 減反政策廃止で補助金が減額されてもJA全中が騒がないわけ ============================================================ 安倍首相がついに減反廃止を林農水大臣に命じた。 これは戦後一貫して続いてきたコメ政策優遇の日本の農業政策の一大転換である。 すなわち米を聖域にすることなく自由競争に委ねるということだ。 TPPをはじめとした自由化交渉に対応するためである。 それなのに何故JA全中は騒がないのか。 あれほど反対していたTPP交渉参加にも関わらずこのごろやけにおとなしくなったのか。 どの新聞を見てもこの素朴な疑問に答えてくれる記事はない。 そう思っていたらやっときょう発売の週刊ポスト12月6日号でその答えを見つけた。 東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏がみずからの連載コラム「反主流派宣言」で書いている。 その記事の中で長谷川氏は、農水省が11月6日に自民党の農林関係合同部会に提出した「現行施策の現状と課題、論点整理を踏まえた中間とりまとめ(案)」と題する15枚の資料を引用して次のように解説している。 すなわち農政に関する税制には多種多様な補助金が絡み合っている。だから減反の補助金が廃止されても農家は困らない。政府は主要食のコメづくりから飼料用や米粉用の米づくりに転換し、そのために支払う補助金を大幅に拡充する。おまけに主食用の米の生産は減らすのだから、米の需要が趨勢的に減っても米の価格を下げずに済む。それどころか米価は上がるだろう・・・ なるほど、これではJA全中が騒がないはずだ。 JA全中が騒がなければ農林議員は騒がない。 万歳JA全中会長が安倍政権と手を握った裏にあるアメ玉はこれだったのだ。 この農政の大転換により農地は集約され大企業化されていく。 TPPの筋書き通りとなり、財界もこれを歓迎する。 長谷川氏はその記事をこう締めくくっている。 確かに農政の大転換かもしれないが農家への補助金は様々な名前で新設されることになる。その一方で消費者への恩恵は乏しい。税金の使い道はもっと他にないのか、と。 私がかねてから指摘していることだ。 税金の徴収も分配も、組織に所属しない、従って政治的に何の影響力も持たない消費者すなわち大多数のサラリーマンが、一番割りを食う。 JA全中という一大政治団体に守られる農家はまだ救われる。 一番うまいことをやっているのはJA全中という「もうひとつの官僚組織」、「もうひとつの圧力団体」である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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