□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年11月23日第884号 ■ ============================================================= 「慰安婦強制」を示す新資料が見つかったという報道に思う ============================================================ きょう11月23日の東京新聞が一段の小さな記事だが重要な記事を掲載していた。 すなわち旧日本軍下の従軍慰安婦問題に関し、海外の民間女性を強制連行したとの記述がある法務省の資料が見つかったという記事だ。 当時のBC級戦犯法廷の起訴状や裁判文などの裁判資料で明らかになったという。 もしそれらが強制性を示すに充分な資料であるとすれば、慰安婦強制の有無をめぐる国内の不毛な議論に終止符を打つ重要な資料となる。 なぜならば一つでも強制性が明らかになれば、強制性がなかったと言う主張は退けられることになる。 この資料は徹底的に検証されなければならない。 そして不毛な議論に終止符を打たなければならない。 しかし、私がこの東京新聞の記事で注目した箇所は、「これらの資料は軍の関与と強制性を認めた河野官房長官談話(1993年)の根拠となった政府の調査資料には含まれていない」というくだりだ。 つまり当時の日本政府は、強制性を示す直接資料を見つけることなく強制性を判断したということだ。 その事が、後日「強制性はなかった」とする一部の反論を一蹴することが出来ず、それどころか、河野談話を否定されても反論できないという不甲斐ない状況を招いたのだ。 この資料を見つけた関東学院大学の林博史教授(日本近現代史)はこう語っている。 「当時の政府調査は不十分だったといわざるをえない」と。 その通りなのだ。 あの時政府がもっと真剣に慰安婦強制連行に関わる史実をも確認できていたならば、、その後のかくも不毛な議論は避けられたはずだ。 一つでもいいのである。 一つでも強制性を示す資料を見つけていれば、強制性はなかったとするあらゆる反論を封じる事ができたはずだ。 これを要するに当時の政府も官僚たちも、本気で事実を調べ、本気で慰安婦問題を反省し、本気で解決しようとしなかったということだ。 厄介な政治問題を切り抜ければいいというその場限りの解決を求めたということだ。 慰安婦強制連行はなかったと主張して韓国と歴史認識で真っ向から対立する右翼的な連中が日韓関係の改善を妨げる者たちであることは言うまでもない。 しかし、そのような連中に反論の余地を与え、つけあがらせた付け上がらせたのは、慰安婦問題をはやく終わりにしたいと急いだ当時の政府・官僚たちの事なかれ主義にあったというのは彼らに厳し過ぎるだろうか。 いまからでも遅くない。 慰安婦問題解決のためにいまこそ政府・官僚も有識者も一般国民も、このあらたな資料を生かし、充分に検証に、強制連行の有無をめぐる不毛な議論に一日もはやく終止符を打たなければいけない。前に進まなければいけない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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