□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年8月25日第639号 ■ ============================================================= 西室日本郵政社長がアフラックと提携した本当の理由 ============================================================== きょう8月25日の日経新聞に太田泰彦という編集員が「けいざい解読」というコラムでこう書いていた。 TPP交渉の本丸が見えてきた、それは損得の分かり易い関税交渉ではなく、非貿易分野だ、その代表が国有企業を規制するルールづくりである、と。 TPP交渉の米国の意図が日本の市場開放にあることは、少しでもTPP交渉の背景を知っている者にとっては明らかである。 何をいまさらこんなことを書いているのか、と思ってこの解説記事を読み進むうちに、極めて重要な事が書かれていることに気づいた。 それは、西室泰三日本郵政社長がアフラックと提携した本当に理由について書かれていたくだりである。 日本郵政とアフラックの提携が電撃的に発表されたのは、日本がTPP交渉に初参加した7月末であった。 当時の報道では、がん保険分野で米国の要求に譲歩し、その見返りにTPP交渉で米国の圧力をかわすための取引だと書くものが多かった。 それが事実であれば度し難い対米従属だと私は7月27日のメルマガ第555号で書いた。 ところがその後も米国の日本に対する圧力は減らない。 どういうことだ。 そう思っていたら7月31日の読売新聞が報じた。 民営化したまではよかったが日本郵政の経営ははかばかしくない。このままでは株式上場は困難だ。収益向上に役立つなら米保険会社の下請けでも何でもやるということだ、と。 それを私は8月12日のメルマガ第605号で「アフラックとの提携でわかった日本郵政の窮地」と題して書いた。 そして今日8月25日の日経の太田泰彦解説委員の記事である。 太田編集委員ははっきりとこう書いている。 ・・・TPP交渉の本丸の代表例は国有企業を規制するルール作りである。日本国内でこの流れを最も敏感に察知していた経営者は日本郵政の西室泰三社長だろう。TPPで国有企業と認定されれば、経営の手足を縛られ企業として成長が望めなくなる。先手を打って国有企業の枠から逃れる必要がある、と危機感を抱いたはずだ。そのためには株式上場の前倒ししかない。上場を果たすには『稼ぐ力がある』と見なされる必要がある。西室社長が敵対関係にあったアフラックと提携協議を進めた真意はここにある・・・ TPP交渉はメディアさえもその本質をつかみきれない複雑さがある。 米国の深謀遠慮がある。 日本の官僚たちではとても日本の国益は守れない。 こんな交渉の妥結を急ぐ必要はまったくない。 各国の利害がまとまらず立ち消えになったほうが日本のためであるということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加