□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年2月4日第97号 ■ ========================================================= イラン戦争が始まらないように祈るしかない日本の中東外交 ======================================================== パネッタ米国防長官が「イスラエルが4―6月にイランの核 施設を攻撃する可能性が非常に高い」と述べたと米メディアが 2日報じた、という。 果たしてイスラエルのイラン攻撃はあるのか。 それはもちろん誰にも分からない。 米国さえも直前にならないとわからないに違いない。 「やる前にいつやるかを言う馬鹿がいますか」という理屈で言 えば4-6月にはイスラエルの攻撃はないという事になる。 それでもイスラエルのイラン攻撃はあるかもしれないのだ。 2月4日の日経新聞はパネッタ発言の背景として次の可能性が 考えられると書いている。 ひとつは「イスラエルの攻撃が近い」との情報をリークする ことによってイランを協議に引っ張り出そうとする狙い。 ひとつはイスラエルの攻撃計画をあえて漏らしてイスラエル の暴走を断念させようとしたこと。 そしてもうひとつは、情報をあえて流してイラン革命防衛隊 の動きを誘い出し4月を待たずに米・イスラエルが連携して速 やかに攻撃するシナリオ。 それが高坂哲郎編集委員の見立てである。 しかし、そのような見立てさえも余り意味は無い。 所詮は攻撃の有無はイスラエルだけが知っているからだ。 私がここで言いたい事はその事ではない。 日本政府の中東外交の不在である。 もしイスラエルがイランを攻撃した時、それを支持するのか、 反対するのか、その立場を早急に固めておく必要があるのに、 その気配はない。 それよりも、今度ばかりは何があってもイラン攻撃は行なっ てはならないと、それは世界を不幸にする、イスラエルや米国 の為にもならない、そう強く両国に申し入れるべきであるのに、 その気配は皆無だ。 この点に関し1月28日の夕刊フジが外務省OBの岡崎久彦 氏が1月26日の都内の講演で次のように述べていたと報じて いた。 イランはホルムズ海峡を閉鎖できない。封鎖すれば米国は イラン側の湾岸を全部たたく。イランが損するに決まっていると。 これは分析ではなく願望だ。米国と戦っても勝ち目が無いから 早く譲歩しろとイランに言ってるだけだ。 イスレエルや米国がイランを攻撃したら、今度ばかりはそれを 支持するわけにはいかない。 だからといって支持しなければ日米同盟を損なうことになる。 いままでの対米従属がすべて吹っ飛んで米国に嫌われること になる。 そんな悪夢に見舞われないように、ただイラン戦争はありえ ないとおまじないのように祈るしかないのである。 イラン攻撃は世界のすべての国を不幸にする。だからイラン 攻撃だけは何があっても行なってはいけない。 こんな当たり前の事が言えないのが日本外交の現実である。 イラン戦争が始まれば今度こそ日本外交は敗北する。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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