□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年1月26日第68号 ■ ========================================================= 官僚組織の権力構造に泣かされる三流官庁環境省の悲哀 ========================================================== 私は繰り返し「三流官庁の三流大臣」という言葉を使う。 決して好んで使うべき言葉ではない。 ほめられた言葉ではない。それどころか差別的言葉である。 しかし官僚組織の権力構造を表す言葉としてここまで偽悪的な表現 をしないとその実感が伝わらないのだ。、 いや現実の権力構造の差別構造はこの言葉以上にひどい。 それを見事にあらわした記事を見つけたので紹介したい。 1月25日の毎日新聞「この国と原発―抜け出せない構図」という 記事があった。 そこに書かれている中に、なぜ日本という国は温暖化対策が進ま ないのかの最大の理由が書かれていた。 すなわち1997年の地球温暖化防止京都会議の時のエピソード である。 交渉で浮上した排出ガス削減義務について政府内部のやり取りの 一コマである。 排出ガス削減は、環境問題であると同時にこよなくエネルギー供給 問題でもある。 しかし、温暖化対策の中心であるはずの環境庁(いまは環境省)は 蚊帳の外だったという。 当時の通産事務次官であった渡辺修・石油資源開発社長は今でも当然 のように次のように語る。 「(排出削減目標の前提として)原発は織り込み済みだった。原発が これくらいできれば、(温室効果ガスが)減らせる、と」 当時の環境省の『幹部はこう打ち明ける。 「エネルギー供給に環境庁がかかわることに通産省の抵抗は強く、 口を挟めなかった」、と。 別の環境省幹部はまたこう言う。 「原発推進は国の政策に盛り込まれていた。我々が原発を話題にする のはタブーであった」、と。 そもそも環境庁は温暖化対策を守ることにすら苦労していた。京都 議定書批准のため国内制度づくりを目指したが、産業への影響を心配 する議員や経済界が「不平等条約」と反発。環境庁には圧力もかかった。 あれから十数年がたって環境庁が環境省に格上げされても権力構造は 同じだ。 かねてから京都議定書に定めるわが国の排ガス削減義務数値に不満な 財界とその意向を重視する経済産業省は、これを契機に昨年暮れの見直 し会議で京都議定書の延長に真っ先に反対声明を行った。 環境省は何の抵抗もできなかった。 その環境省の細野大臣が原発事故担当大臣である。 我が国の原発・エネルギー政策を担当するのは経済界と経済産業省に 支えられた首相候補ナンバーワンの枝野経済産業大臣である。 細野環境大臣という三流官庁の三流大臣が野幸男経済産業大臣に逆ら えるはずはない。 脱原発や東電解体、再生エネルギー開発が一向に進まない理由がここ にある。 その経済産業官僚の上を行くのが財務官僚(大蔵官僚)である。 消費税増税がここまで強行されようとしている理由がここにある。 すべてはこの国の権力構造が格差構造になっているからである。 了 ─────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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