□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年7月12日発行 第501号 ■ ============================================================== 水爆搭載米軍機の危険性を書いた読売新聞の三井美奈記者 ============================================================== 皆が原発の危険性に気づき始め、脱原発を言い出している中で、読売新聞 がタイムリーな記事を掲載していた。 すなわち7月12日の読売新聞は、45年も前に米軍機が墜落したスペイン 南部の村が、いまも放射能汚染に苦しんでいる、と言う記事だ。 1966年1月に地中海に面したリゾート地アンダルシア州のパロマレスで 4個の水爆を積んだ米軍のB52爆撃機が墜落し、破損した爆弾から放射性物質 プルトニウムが飛散した事故があったという。 それから45年もたった今でも規制値の40倍にものぼるプルトニウムが 検出されるという。2006-2008年にスペイン政府が調査して判明した のだ。 7月初旬にスペインを訪問した米国のクリントン国務長官は、「不安を深刻 に受け止める」と述べ、オバマ政権として対応することを約束したという。 そうなのだ。 原発事故ばかりを騒いでいる日本のメディアであるが、核搭載の米国爆撃機 や潜水艦、空母が日本国土を自由に通航、寄港している現実に一切目を向け ないのは片手落ちも甚だしい。 そういえば2004年8月に沖縄国際大学へ米軍ヘリが墜落したときにも、 日本の警察が現場検証からシャットアウトされ、核防護服をまとった米当局の 専門家たちが調査にたずさわっていたという報道が当時流されていた事を思い 出す。 日米同盟を絶対視する読売新聞がこのような記事を、脱原発の今の段階で 掲載するとは、見直したものだ、と思っていたら、この記事の書き手が三井 美奈記者であることに気づいた。 三井美奈記者はかつてエルサレム支局長時代中東問題についての優れた記事 を発信し続け、2010年にはイスラエル(新潮新書)という本を出して ユダヤロビーの米国支配の現状を浮き彫りにした。 読売新聞を見直したというよりも三井美奈記者のジャーナリズム魂が書かせた 記事であるに違いない。 しかしそれを掲載した読売新聞もまた評価したい。 願わくば、読売新聞には、原発事故を契機に、脱原発問題だけではなく 脱核兵器に大きく舵を切ってもらいたいと思う。 了

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