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割とよく見ているYouTube動画に、日本大好きということで、世界各国から来日していて日本語も驚くほど堪能な人々登場。
各々、故国に帰って受けた逆カルチャーショックであるとか、自分がいかにして日本を好きになり、日本語を勉強し、来日したか、などを語るものがある。
昨日見た内容は、インド出身のニキル君(24歳)が語る壮絶な人生だ。
ニキル君の両親はカースト制度の最上位のバラモン(祭司、学者。宗教的支配階級)の出身。
ちなみに次のカーストがクシャトリアで王族、武士(政治、軍事の支配階級)、その次がヴァイシャで商人、農民、そしてシュードラという労働者、奉仕者階級となるが、番外にダリットと呼ばれる不可触民がいて、汚れ仕事を担う。
ニキル君の両親はお見合いによる同じカーストどうしの結婚というわけだが、お父さんが働かず、お母さんだけでなく子どもにも暴力をふるうというだめ親父。
やむなくお母さんが家事のほか、家計も支えるという悲惨な状況になった。
バラモンだからエリート、お金持ちとは限らないのが今のインドであるらしい。
ところが学校では、実際の経済状態とは関係なく、下位のカーストの生徒には補助が与えられるのに、バラモンの出身のニギル君には与えられない。
一念発起した彼は猛勉強し、名門デリー大学へと進学するが、ここでもアファーマティブ・アクション(積極的差別是正制度)が働き、低カースト向けの枠があった。
ニキル君曰く、同じテストでも低カーストの者たちが60 ~70%のできで合格なのに、バラモンの場合は90%できなくてはいけないとのことだ。
ニキル君が日本に興味を抱いたのは、このYouTubeチャンネルのほかの出演者と同じで日本のアニメがきっかけなのだが、アニメを吹き替えなし、字幕なしでアニメを見たいという動機から日本語を猛勉強。
日本語弁論大会優勝などを経てチャンスを掴み、日本企業へ就職している。
この動画を見て私がつくづく思い返したのは、インドでは既に1950年に憲法で差別が禁止されたというが、カースト制が依然として農村部で根強いこと、ニキル君の両親が結婚した2000年頃でもまだ同じカーストで結婚するとか、カースト制を巡るアファーマティブ・アクションが現在、そこここに存在するというように、カースト制は単なる差別の問題ではなく、もしかして主眼は別のところにあるのではないかということだ。
インドではカースト制とは別にジャーティという職業・生活集団があり、その数は2000~ 3000にも上るという。
ジャーティどうしでは通婚はもちろんのこと、会食を禁止するなど生活の細部にまで規制がある。
この生活の細部にまで規制があること、特に違うシャーティどうしの「会食」の禁止がヒントを与えてくれているように思う。

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