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今年世間を騒がせた女性として、静岡県伊東市の田久保眞紀前市長(55歳)の名が挙げられていた。
5月の市長選で新図書館建設反対と伊豆高原メガソーラー建設計画白紙撤回を掲げ、無所属で初当選したものの、6月に市議会に宛名不明の〝怪文書〟が届く。
東洋大学法学部卒とされている学歴が詐称である疑いが高まったのだ。
結局、東洋大学法学部卒業は誤りで、除籍処分であったことが本人自ら同大学を訪れることで確認されたが、それまで〝卒業証書〟のチラ見せやその偽造など、不誠実な態度が目立っていた。
一方で学歴詐称の怪文書が届いたということは、伊豆高原メガソーラー建設計画などの利権を得ようとする者たちからの嫌がらせなのだろうかという疑問も残りつつ、私はこの話題から興味をなくし、遠ざかっていた。
そうして12月14日、伊東市長選挙が行われ、元市議で、国民民主党が推薦する無所属の新人、杉本憲也(かずや)氏(43歳)が、自民党推薦、無所属の元市長、小野達也氏(62歳)を接戦の末破り当選した。
田久保氏も出馬しているが、両氏の3分の1程度の得票だった。
いったい、何がどうしてこうなったのだろうか?
気になっていたのに放置していた件なので、今年中に真相を知りたいと思い、調べてみることにした。
田久保氏の学歴詐称が決定的となった7月7日、市議会では疑惑を明らかにする百条委員会の設置と辞職勧告決議案が全会一致で可決された。
その日、田久保氏は責任をとって辞職し、出直し市長選へ出馬する意向を明らかにした。
ところが8月、田久保氏が会見で辞職の意向を撤回すると、9月1日、市議会は不信任決議案を全会一致で可決した。
不信任決議を受けた首長は地方自治法178条により、議会の解散をするか、それとも解散をせず自ら失職し、再び選挙に出るかの選択に迫られる。
田久保氏は議会の解散を選択した。
10月19日に市議選が行われると、田久保氏に不信任を突きつけた前職全員が当選するという結果となり、有権者は市議会を支持する立場をとった。
そして市議会は再び田久保氏に不信任決議案を全会一致で可決し、田久保氏はついに失職。
11月には市長選への立候補を表明し、メガソーラー建設計画撤回を強調し、「利権と戦う」と述べたが、落選となった次第である。
なぜ田久保氏は有権者の支持を失ったのか。
学歴詐称も大きいのだが、どうやら仰天の事実が広く知られるようになってきたからと思われる。

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