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4月13日、パンデミック条約反対、IHR(国際保健規則)改正反対をかかげ、池袋、巣鴨プリズン跡から出発して行なわれたデモは、戦後最大級、主催者発表で一万数千人だった。
左翼団体のように動員されたわけではなく、個別に参加、しかもほとんどの人が人生初のデモであり、東京以外からの参加者が約半数を占めた。
反グローバリズムを旗印に、党派を超え、ついに目覚めた普通の日本人が立ち上がった、記念すべきデモだったのだ。
パンデミック条約とはなんぞや、ということだが、WHO(世界保健機関)が新型コロナの際にとった対応の教訓を踏まえ、WHOの権限の強化などに向け加盟国の間で議論した。
その結果、2005年に制定された今のIHR(国際保健規則、疾病の国際的伝播を最大限防止することを目的としている)を改正するための議論を行うことで、パンデミックの予防や備え、対応について新しい法的文書、つまりパンデミック条約をつくることになった。
各国の意見をまとめた改正草案は2024年5月27日の第77回WHOの総会に提出され、採択される運びとなっている。
これだけ見るといったいどこが悪いのかという気がするが、新型コロナの際の対応の教訓をふまえたうえでしようとしていることが、「WHOの権限の強化」なのである。
性善説の方なら、ああ、WHOが公衆衛生のために過去の教訓を踏まえ、自らを改善し、世の中の役にたとうとしているのだと解釈してしまうだろう。
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