… … …(記事全文2,808文字)本年度の米アカデミー賞授賞式での出来事が話題になっている。
助演男優賞に選ばれた俳優、ロバート・ダウニー・ジュニアが壇上に上がり、オスカー像を前年度の受賞者である、キー・ホイ・クアンから受け取ろうとしたときのことだ。
ダウニーはクアンと目をあわせることもなく、オスカー像を片手で奪い、壇上にいた別の俳優とハグし、また別の俳優とグータッチしたあとでスピーチを始めた。
クアンはベトナム出身である。
さらに主演女優賞を得た女優、エマ・ストーンは壇上にあがったのち、前年度受賞者のミシェル・ヨーと目をあわせたが、オスカー像をもらったあと横にスライドさせ、壇上にいた友人の女優、ジェニファー・ローレンスのもとまで運び、まるで彼女から手渡されたかのような動作を示した。
ヨーは中国系マレーシア人である。
私はこれらの動画を見て自分の過去の体験が蘇ってしまった。
これは弱い者、毅然として抗議をすることのできない気が弱ければ、腕っぷしも強くない者に対するいじめだ。
まるでそこに人がいなかったように振る舞い、無視するという古典的ないじめ方……。
この二人の態度はたちまちSNS上などで話題となり、人種差別だと指摘された。
するとアカデミー賞の運営側は、ステージ裏でダウニーとクアンが握手する写真を発表。
クアンも同じ写真を発表。
ストーンも、ヨーがジェニファーにオスカー像を持たせるアイディアを提出したのだと述べ、ヨー自身もまたストーンを擁護した。
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